2025年日本ダービー(G1)特集

東京11R/芝2400m/(国際) 牡・牝 (指)
2024日本ダービー_ダノンデサイル

出走予定注目馬

牡3 栗東・斉藤崇史 厩舎舎
クロワデュノール

6月東京の新馬戦で後半5ハロン57秒3という破格のタイムを記録し、体調が整っていなかった東スポ杯2歳Sも難敵相手に勝利。ホープフルSは1頭だけ古馬のようなレース運びで悠々とG1タイトルを手に入れた。今季初戦となった皐月賞はダントツの1番人気だったが、先行馬総崩れの展開で早めに動く苦しい形となり2着。ただ非常に強い負け方だけに、評価を落とす必要はない。

弥生賞は4着に敗れたものの、極度の消耗戦から4コーナーで早めに動く苦しい形で情状酌量の余地があり、本番の皐月賞ではペースアップをやり過ごして直線鋭く伸び、大本命を倒して一冠目を手に入れた。1分57秒0の走破時計はマイル適性が効果的に働くほどの超高速で、朝日杯FS2着の実績も生きた印象だけに、400m延長となるここは真価を問われる。

社台ファームが大事に守ってきたビハインドザマスク牝系から出現したダービー候補。同コースのホープフルSで惨敗しただけに皐月賞では4番人気にとどまったが、弱点であり不器用さを露呈しながら豪快な末脚で3着に食い込んだ。アイビーステークス、共同通信杯のパフォーマンスから府中替わりはどうみても絶好、皐月賞の上位2頭相手でも着順を逆転するチャンスがあるだろう。

牡3 美浦・辻哲英 厩舎
ファンダム

サートゥルナーリア産駒らしい抜群の身体能力を武器に新馬戦から連勝、2番人気の支持を受けて挑んだ毎日杯ではスローからレース上がり3ハロン33秒3という典型的な前残りの展開を大外一気で撫で切り、インが極端に伸びていた開催であることを考えれば掛け値なしに優秀な内容でタイトルをつかんだ。初の2400m、初の左回り、わずか3戦のキャリアと不安材料は多いが、それをもって余りあるスケールの持ち主。

東スポ杯では相手が万全でなかったとはいえ、クロワデュノールの僅差2着に好走し、きさらぎ賞では桜花賞3着馬リンクスティップ、チャーチルダウンズカップ勝ち馬ランスオブカオス、京都新聞杯覇者ショウヘイに完勝。皐月賞は外枠に泣いて5着に敗れたが地力は折り紙付き、ダービー6勝を誇る鞍上を背に巻き返しが期待できそうだ。

その他東上最終便・京都新聞杯を制したショウヘイ、ホープフルS2着、皐月賞4着と堅実ぶりが光るジョバンニ、世代屈指の個性派ファウストラーゼン、青葉賞2着馬ファイアンクランツ、プリンシパルS覇者レディネスなど伏兵勢も多士済々。2022年生まれのサラブレッドの頂点へ、競馬の祭典にふさわしい精鋭たちが集結した。

日本ダービー(G1)出馬表

馬名性齢重量騎手
1リラエンブレム牡357浜中俊
2ショウヘイ牡357C.ルメール
3エリキング牡357川田将雅
4ドラゴンブースト牡357丹内祐次
5レディネス牡357横山典弘
6ファンダム牡357北村宏司
7ミュージアムマイル牡357D.レーン
8エムズ牡357戸崎圭太
9ジョバンニ牡357松山弘平
10トッピボーン牡357岩田望来
11ニシノエージェント牡357津村明秀
12カラマティアノス牡357池添謙一
13クロワデュノール牡357北村友一
14ホウオウアートマン牡357田辺裕信
15ファウストラーゼン牡357M.デムーロ
16ファイアンクランツ牡357佐々木大輔
17マスカレードボール牡357坂井瑠星
18サトノシャイニング牡357武豊

トライアル他結果

2025.03.29 阪神11R 芝1800m 10頭 曇 良
毎日杯

1着 ファンダム (2人気)
2着 ガルダイア (7人気)
3着 ネブラディスク (5人気)
2025毎日杯_ファンダム

2025.04.20 中山11R 芝2000m 18頭 曇 良
皐月賞5着以内優先出走

1着 ミュージアムマイル (3人気)
2着 クロワデュノール (1人気)
3着 マスカレードボール (4人気)
4着 ジョバンニ (7人気)
5着 サトノシャイニング (2人気)
2025皐月賞_ミュージアムマイル

2025.04.26 東京11R 芝2400m 13頭 曇 良
青葉賞2着以内優先出走

1着 エネルジコ (1人気)
2着 ファイアンクランツ (2人気)
3着 ゲルチュタール (4人気)
2025青葉賞_エネルジコ

2025.05.04 東京11R 芝2000m 14頭 晴 良
プリンシパルSL1着優先出走

1着 レディネス (3人気)
2着 ジョイエッロ (12人気)
3着 カレンラップスター (11人気)
2025プリンシパルS_レディネス

2025.05.10 京都11R 芝2200m 10頭 曇 稍重
京都新聞杯

1着 ショウヘイ (5人気)
2着 エムズ (3人気)
3着 デルアヴァー (6人気)
2025京都新聞杯_ショウヘイ

出走予定馬の「調教後の馬体重」

出走予定馬の「調教後の馬体重」は下記となります。

馬名馬体重計量日計量
場所
前走
馬体重
リラエンブレム4905/28(水)栗東480
ショウヘイ4645/29(木)栗東456
エリキング5085/28(水)栗東500
ドラゴンブースト4765/29(木)栗東476
レディネス5065/29(木)栗東490
ファンダム4745/28(水)美浦470
ミュージアムマイル5045/28(水)栗東500
エムズ4505/29(木)栗東442
ジョバンニ4825/28(水)栗東482
トッピボーン4705/29(木)栗東468
ニシノエージェント4845/29(木)美浦470
カラマティアノス4655/29(木)美浦464
クロワデュノール5025/28(水)栗東500
ホウオウアートマン4685/29(木)栗東462
ファウストラーゼン4625/29(木)栗東456
ファイアンクランツ4625/28(水)美浦454
マスカレードボール4665/29(木)美浦460
サトノシャイニング4925/28(水)栗東496
  • 馬体重の数値は「kg」。
  • 開催場以外で計量した競走馬については、計量後に開催場へ「輸送」しています。
  • 馬体重は、「調教」「輸送」「飼付」「排糞」等により、常に大きく変動します。
  • 上記馬体重は、あくまでも計量時のデータであり、レース当日の馬体重とは異なります。
  • レース当日に発表する馬体重は、発走時刻の概ね70分前に計量しています。
  • 前走が海外の競馬であっても馬体重を計量している場合には、「前走馬体重」を表記しています。

詳細については、JRAのHPをご確認ください。

日本ダービープレレーティング

馬名2024年度
JPN
ランキング
2025年度
レーティング
最高値
2025年
レーティング該当レース
(2024年該当レース)
エムズ108 L京都新聞杯2着
エリキング112(京都2歳S1着)
カラマティアノス111 M共同通信杯2着
クロワデュノール117116 I皐月賞2着
(ホープフルS1着)
サトノシャイニング110114 I皐月賞5着
(東スポ2歳S2着)
ジュンアサヒソラ
ショウヘイ112 L京都新聞杯1着
ジョバンニ112114 I皐月賞4着
(ホープフルS2着)
トッピボーン107 L京都新聞杯4着
ドラゴンブースト107109 I京成杯2着
(デイリー杯2歳S2着)
ニシノエージェント110 I京成杯1着
ファイアンクランツ107112 L青葉賞2着
(札幌2歳S3着
東スポ2歳S4着)
ファウストラーゼン110112 Iディープ記念1着
(ホープフルS3着)
ファンダム113 M毎日杯1着
ホウオウアートマン
マイユニバース
マスカレードボール108115 I皐月賞3着
(アイビーS1着)
ミュージアムマイル111119 I皐月賞1着
(朝日杯FS2着)
リラエンブレム111 Mシンザン記念1着
レディネス107 IプリンシパルS1着

【プレレーティング表の見かた】
(1)レーティングとは、競走馬の能力を示す客観的な指標となるもので、着差・負担重量・過去の勝馬との比較などをもとに、国際的に統一された基準により、数値化したものです。
(2)ここに示すプレレーティング表は、登録各馬が本年度のレースで獲得した最高値(原則として、G1・Jpn1競走は6着まで、その他の重賞・オープン競走は4着までが対象)と、昨年度のJPNサラブレッドランキングの数値を掲載しています。
(3)空欄の馬は、上記(2)の基準を満たしていない馬です。
(4)レーティングに付随するアルファベット(SMILE)は、そのレーティングを獲得したレースの競走距離を示すもので、区分は以下のとおりです。
S 【Sprint】 1,000m-1,300m [1,000m-1,599m(CAN/USA)]
M 【Mile】 1,301m-1,899m [1,600m-1,899m(CAN/USA)]
I 【Intermediate】 1,900m-2,100m
L 【Long】 2,101m-2,700m
E 【Extended】 2,701m-
※詳細については、JRAのHPをご確認ください。

日本ダービー(G1)歴代優勝馬

2024.05.26 東京11R 芝2400m 18頭 晴 良
日本ダービー

ダノンデサイル
単勝 46.6倍 (9人気)
2:24.3 (33.5)
横山典弘騎手
牡3 栗東・安田翔伍厩舎
2024日本ダービー_ダノンデサイル

2023.05.28 東京11R 芝2400m 18頭 晴 良
日本ダービー

タスティエーラ
単勝 8.3倍 (4人気)
2:25.2 (33.5)
D.レーン騎手
牡3 美浦・堀宣行厩舎
2023日本ダービー_タスティエーラ

2022.05.29 東京11R 芝2400m 18頭 晴 良
日本ダービー

ドウデュース
単勝 4.2倍 (3人気)
2:21.9 (33.7)
武豊騎手
牡3 栗東・友道康夫厩舎
2022日本ダービー_ドウデュース

2021.05.30 東京11R 芝2400m 17頭 晴 良
日本ダービー

シャフリヤール
単勝 11.7倍 (4人気)
2:22.5 (33.4)
福永祐一騎手
牡3 栗東・藤原英昭厩舎
2021日本ダービー_シャフリヤール

2020.05.31 東京11R 芝2400m 18頭 曇 良
日本ダービー

コントレイル
単勝 1.4倍 (1人気)
2:24.1 (34.0)
福永祐一騎手
牡3 栗東・矢作芳人厩舎
2020日本ダービー_コントレイル

データ分析

脚質

脚質成績勝率連対率3着内率
逃げ0-1-0-100.0%9.1%9.1%
先行6-2-2-2716.2%21.6%27.0%
差し3-6-7-683.6%10.7%19.0%
追込1-1-1-422.2%4.4%6.7%

人気

人気成績勝率連対率3着内率
1番人気2-3-2-320.0%50.0%70.0%
2番人気1-3-1-510.0%40.0%50.0%
3番人気2-2-1-520.0%40.0%50.0%
4番人気2-1-0-720.0%30.0%30.0%
5番人気1-1-0-810.0%20.0%20.0%
6-9番人気1-0-4-352.5%2.5%12.5%
10番人気以下1-0-2-851.1%1.1%3.4%

枠番

枠番成績勝率連対率3着内率
1枠1-2-1-165.0%15.0%20.0%
2枠1-1-1-175.0%10.0%15.0%
3枠2-1-1-1610.0%15.0%20.0%
4枠0-2-1-170.0%10.0%15.0%
5枠1-0-0-195.0%5.0%5.0%
6枠2-2-3-1310.0%20.0%35.0%
7枠2-1-2-246.9%10.3%17.2%
8枠1-1-1-263.4%6.9%10.3%

前走着順

前走着順成績勝率連対率3着内率
1着4-5-3-358.5%19.1%25.5%
2着3-2-2-269.1%15.2%21.2%
3着1-2-1-88.3%25.0%33.3%
4着0-0-0-110.0%0.0%0.0%
5着1-0-2-710.0%10.0%30.0%
6-9着1-1-2-293.0%6.1%12.1%
10着以下0-0-0-320.0%0.0%0.0%

ステップレース

レース成績勝率連対率3着内率
毎日杯1-0-0-712.5%12.5%12.5%
皐月賞7-9-7-747.2%16.5%23.7%
青葉賞0-0-2-190.0%0.0%9.5%
京都新聞杯1-1-0-155.9%11.8%11.8%
プリンシパルS0-0-1-80.0%0.0%11.1%
NHKマイルC0-0-0-150.0%0.0%0.0%
その他1-0-0-109.1%9.1%9.1%

所属

所属成績勝率連対率3着内率
関東馬3-5-5-544.5%11.9%19.4%
関西馬7-5-5-946.3%10.8%15.3%

騎手

順位騎手成績勝率連対率3着内率
1福永祐一3-0-0-537.5%37.5%37.5%
2ルメール1-2-1-511.1%33.3%44.4%
3レーン1-1-0-225.0%50.0%50.0%
4川田将雅1-0-1-810.0%10.0%20.0%
4M.デムーロ1-0-1-810.0%10.0%20.0%
6武豊1-0-0-910.0%10.0%10.0%
7横山典弘1-0-0-811.1%11.1%11.1%
8浜中俊1-0-0-420.0%20.0%20.0%
9戸崎圭太0-3-0-40.0%42.9%42.9%
10横山武史0-2-0-30.0%40.0%40.0%

調教師

順位調教師成績勝率連対率3着内率
1友道康夫3-1-0-727.3%36.4%36.4%
2堀宣行2-1-1-522.2%33.3%44.4%
3藤原英昭1-1-0-225.0%50.0%50.0%
4矢作芳人1-0-1-514.3%14.3%28.6%
5角居勝彦1-0-0-325.0%25.0%25.0%
6藤沢和雄1-0-0-233.3%33.3%33.3%
7安田翔伍1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8池江泰寿0-2-1-100.0%15.4%23.1%
9木村哲也0-1-0-60.0%14.3%14.3%
10手塚貴久0-1-0-20.0%33.3%33.3%

馬主

順位馬主成績勝率連対率3着内率
1キャロット2-1-0-916.7%25.0%25.0%
2サンデーR2-0-2-1311.8%11.8%23.5%
3金子真人HD2-0-1-622.2%22.2%33.3%
4ダノックス1-1-0-416.7%33.3%33.3%
5前田晋二1-0-0-150.0%50.0%50.0%
5キーファーズ1-0-0-150.0%50.0%50.0%
7猪熊広次1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8里見治0-2-1-10.0%50.0%75.0%
9シルクR0-2-0-40.0%33.3%33.3%
10三木正浩0-1-0-20.0%33.3%33.3%

生産者

順位生産者成績勝率連対率3着内率
1ノーザンF7-7-6-678.0%16.1%23.0%
2社台F1-1-1-155.6%11.1%16.7%
3ノースヒルズ1-0-0-150.0%50.0%50.0%
4飛野牧場1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
5三嶋牧場0-1-0-20.0%33.3%33.3%
6田上徹0-1-0-00.0%100.0%100.0%
7Ecurie Des Monceaux0-0-1-00.0%0.0%100.0%
7ハシモトF0-0-1-00.0%0.0%100.0%
7服部牧場0-0-1-00.0%0.0%100.0%

種牡馬

順位種牡馬成績勝率連対率3着内率
1ディープインパクト5-3-3-2513.9%22.2%30.6%
2キングカメハメハ2-0-1-818.2%18.2%27.3%
3ハーツクライ1-2-1-135.9%17.6%23.5%
4エピファネイア1-1-0-133.3%66.7%66.7%
5サトノクラウン1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
6キタサンブラック0-2-0-10.0%66.7%66.7%
7キズナ0-1-0-70.0%12.5%12.5%
8オルフェーヴル0-1-0-30.0%25.0%25.0%
9ジャスタウェイ0-0-1-10.0%0.0%50.0%

※過去10年の日本ダービー集計

レースガイド

■全てのホースマンの夢!クラシック最高峰レース!

繁殖馬選定レースとしての意味合いを持つイギリスのクラシック競走の中で、3歳牡馬・牝馬限定戦のダービーステークス(エプソム・12ハロン10ヤード)を模範として1932年に「東京優駿大競走」(芝2400m・目黒競馬場)の名で創設。日本のクラシック競走の中で一番初めに施行されたレースであり、歴史・伝統が最も深い。後の1939年創設「横浜農林省賞典四歳呼馬(現在の皐月賞)」および1938年創設「京都農林省賞典四歳呼馬(現在の菊花賞)」と併せて日本のクラシック三冠が形成された。

1934年第3回より開催を東京競馬場へ移し、1938年には名称を「東京優駿競走」に変更。その後、さらにレース名・負担重量がそれぞれ何度か変更され、1950年に現在の名称である「東京優駿」となり、同時に副称として「日本ダービー」が追加された。

1984年グレード制施行によりG1に格付けされ、1995年に地方馬、2001年からは外国産馬の出走が可能となり、2010年に国際G1競走に認定。現在は外国産馬・海外調教馬をあわせて最大9頭まで出走可能である。三冠レースの格言では皐月賞の「速い馬」、菊花賞の「強い馬」に対し、日本ダービーは「最も運のある馬が勝つ」と言われている。過去には出走頭数が30頭を超えたことがあり、勝利のためには第1コーナー10番手以内(通称ダービーポジション)が必須とされた。その時代には全てにおいて「運」が最も重要とされていたが、フルゲート18頭になってからは、多頭数による不利などが減少しており、現在は菊花賞に替わり「全てにおいて最も強い馬が勝つ」と言っても差し支えないだろう。

また、本競走は別名『競馬の祭典』とも呼ばれ、これは日本競馬に関わる全ての人々にとって最も特別なレースであることを表している。ダービーを制することが競馬サークルでは最高の名誉とされ、特に勝利した騎手は「ダービージョッキー」、調教師は「ダービートレーナー」、馬主は「ダービーオーナー」と呼ばれて賞賛を受ける。

それ故ダービーにまつわる名言は数多い。1977年当時無敗の外国産馬マルゼンスキーは持込馬のため出走制限があり、主戦の中野渡清一騎手は「枠順は大外で構わない。他馬の邪魔は一切しない。賞金もいらない。この馬の能力を確かめるだけでいい。」とダービー出走を懇願した。1993年にウイニングチケットで本競走を制した柴田政人騎手は、喜びをまず誰に伝えたいかと問われ「世界のホースマンに第60回の日本ダービーを獲った柴田ですと報告したい。」と語っており、その重みが伝わってくる。1997年に11番人気で皐月賞を制したサニーブライアンにはレース前にフロックであるとの声が上っていたが、その中で主戦の大西直宏騎手は「一番人気はいらない。一着が欲しい。」と発言をしており、並々ならぬダービーへの執念を見せた(結果二冠を達成している)。

血統を紡ぐという点からは「ダービー馬はダービー馬から」との言葉も良く知られている。過去1984年父シンボリルドルフ・1991年仔トウカイテイオーの親仔制覇はあまりに有名である。近年では、2002年父タニノギムレット<・2007年娘ウオッカ、2003年父ネオユニヴァース・2009年仔ロジユニヴァース、2005年父ディープインパクト・2012年仔ディープブリランテ・2013年仔キズナの例などが挙げられる。特に2007年のウオッカに関しては、64年ぶりの牝馬によるダービー制覇の偉業であり、当日レースを台覧した皇太子徳仁親王に対し、馬上から脱帽し最敬礼をした四位洋文騎手の姿は多くの競馬ファンの目に焼き付いている。

なお、クラシック第1弾の皐月賞および本競走を制し、後の三冠馬となった馬は日本競馬史上で僅かに8頭である(1941年セントライト、1964年シンザン、1983年ミスターシービー、1984年シンボリルドルフ、1994年ナリタブライアン、2005年ディープインパクト、2011年オルフェーヴル、2020年コントレイル)。