2024年高松宮記念(G1)特集

中京11R/芝1200m/(国際)(指)
2023高松宮記念_ファストフォース

出走予定注目馬

牝5 栗東・池江泰寿 厩舎
ママコチャ

ソダシの全妹という血統的プレッシャーを実力で跳ねのけた現スプリント女王。前走の阪神Cでは1番人気を裏切る5着も、高速馬場の外枠で物理的に厳しい条件だった。適距離に戻って前進、スプリントG1秋春連覇の偉業がかかる一戦となる。

現役最強クラスの実力は何度も証明しているものの、G1タイトルだけが遠い5歳牝馬。前走のスプリンターズSでは絶好の1番枠を引き当てるもママコチャを捉え切るには至らず3着に終わった。残り少ないチャンスをモノにできるか。

ビッグアーサーから豊かなスピードを受け継いだ快速スプリンター。京阪杯は17番枠、オーシャンSは15番枠と枠運に泣かされながら重賞連勝を決めたのは脚力のなせる業、昨年は不良馬場に泣かされる形で大敗したが、良馬場なら順当に上位候補だ。

牡4 栗東・杉山晴紀 厩舎
ルガル

明け4歳勢のエース格。重賞では2度の2着とタイトルが遠かったものの、前走のシルクロードSでは57.5kgを背負いながら実力馬アグリに0秒5差の圧勝で重賞初制覇を飾った。一気のG1獲りで短距離路線の勢力図を塗り替えたい。

一昨年のスプリンターズS2着馬。2022年葵S以降1年半以上勝利から遠ざかっていたが、昨年暮れの阪神C、年明けの阪急杯と芝1400m重賞を連勝して本番に臨む。ここ2走はトラックバイアスに恵まれた印象はあるが、短縮ローテは好感が持てる。

稀代のアイドルホース・メイケイエールはこれがラストラン。レース後には引退式も控えており、自らの経験と陣営の努力が結実する6ハロンとしてほしい。香港から遠征を発表したビクターザウィナーは前年の香港スプリント4着、マーク必須だろう。

高松宮記念(G1)出馬表

馬名性齢重量騎手
1ビッグシーザー牡458吉田隼人
2マッドクール牡558坂井瑠星
3ナムラクレア牝556浜中俊
4モズメイメイ牝456藤岡佑介
5トウシンマカオ牡558C.ルメール
6ルガル牡458西村淳也
7テイエムスパーダ牝556富田暁
8ソーダズリング牝456武豊
9シャンパンカラー牡458吉田豊
10ビクターザウィナーセ658K.リョン
11メイケイエール牝656池添謙一
12ロータスランド牝756岩田康誠
13ウインカーネリアン牡758三浦皇成
14ママコチャ牝556川田将雅
15ディヴィーナ牝656M.デムーロ
16ウインマーベル牡558松山弘平
17マテンロウオリオン牡558横山典弘
18シュバルツカイザーセ658大野拓弥

前哨戦・重賞結果

2024.01.28 京都11R 芝1200m 18頭 曇 良
シルクロードS

1着 ルガル (2人気)
2着 アグリ (1人気)
3着 エターナルタイム (3人気)
2024シルクロードS_ルガル

2024.02.17 京都11R 芝1400m 18頭 晴 良
京都牝馬S

1着 ソーダズリング (2人気)
2着 ナムラクレア (1人気)
3着 コムストックロード (16人気)
2024京都牝馬S_ソーダズリング

2024.02.25 阪神11R 芝1400m 18頭 小雨 重
阪急杯1着優先出走

1着 ウインマーベル (1人気)
2着 アサカラキング (3人気)
3着 サンライズロナウド (9人気)
2024阪急杯_ウインマーベル

2024.03.02 中山11R 芝1200m 16頭 曇 稍重
オーシャンS1着優先出走

1着 トウシンマカオ (1人気)
2着 ビッグシーザー (2人気)
3着 バースクライ (3人気)
2024オーシャンS_トウシンマカオ

出走予定馬の「調教後の馬体重」

出走予定馬の「調教後の馬体重」は下記となります。

馬名馬体重計量日計量
場所
前走
馬体重
ウインカーネリアン5173/20(水)美浦518
ウインマーベル4863/21(木)美浦476
シャンパンカラー5183/21(木)美浦508
シュバルツカイザー5063/20(水)美浦502
ソーダズリング4743/21(木)栗東472
ディヴィーナ4403/21(木)栗東418
テイエムスパーダ5103/20(水)栗東502
トウシンマカオ4843/21(木)美浦480
ナムラクレア4843/21(木)栗東478
ビクターザウィナー4903/21(木)中京495
ビッグシーザー5243/20(水)栗東516
マッドクール5483/21(木)栗東522
マテンロウオリオン4963/21(木)栗東484
ママコチャ4983/21(木)栗東486
メイケイエール4943/21(木)栗東494
モズメイメイ4663/21(木)栗東466
ルガル5323/20(水)栗東522
ロータスランド5003/21(木)栗東492
  • 馬体重の数値は「kg」。
  • 開催場以外で計量した競走馬については、計量後に開催場へ「輸送」しています。
  • 馬体重は、「調教」「輸送」「飼付」「排糞」等により、常に大きく変動します。
  • 上記馬体重は、あくまでも計量時のデータであり、レース当日の馬体重とは異なります。
  • レース当日に発表する馬体重は、発走時刻の概ね70分前に計量しています。
  • 前走が海外の競馬であっても馬体重を計量している場合には、「前走馬体重」を表記しています。

詳細については、JRAのHPをご確認ください。

特別登録 日本馬のレーティング順位

レーティング順位の上位5頭は他の日本馬より優先して出走できます。

順位馬名レーティング備考
1ママコチャ112牝馬
2ディヴィーナ112牝馬
3マッドクール115
4シャンパンカラー115
5ナムラクレア109牝馬
6トウシンマカオ113
7ウインマーベル113
8ルガル113
9モズメイメイ108牝馬
10ウインカーネリアン112
11テイエムスパーダ107牝馬
12ソーダズリング107牝馬
13ロータスランド107牝馬
14アサカラキング110
15メイケイエール106牝馬
  • 3/11(月)JRA発表。
    3/19(火)までに他のレースに出走した場合、レーティング順位は変更となる場合があります。詳細については、JRAのHPをご確認ください。

高松宮記念プレレーティング

馬名2023年度
JPN
ランキング
2024年度
レーティング
最高値
2024年
レーティング該当レース
(2023年該当レース)
アサカラキング110 M阪急杯2着
ウインカーネリアン115 M112 M東京新聞杯2着
(東京新聞杯1着)
ウインマーベル113 M113 M阪急杯1着
(阪神C1着)
キミワクイーン104 S(函館スプリントS1着)
グランデマーレ104 M(オーロC1着)
クリノガウディー
シャンパンカラー115 M(NHKマイルC1着)
シュバルツカイザー108 S104 SカーバンクルS1着
(キーンランドC4着)
ソーダズリング103 I107 M京都牝馬S1着
(フローラS2着)
ディヴィーナ112 M(ヴィクトリアM4着)
テイエムスパーダ107 S(セントウルS1着)
トウシンマカオ113 S113 SオーシャンS1着
(京阪杯1着)
ナムラクレア110 S108 M京都牝馬S2着
(シルクロードS1着)
ビッグシーザー109 S109 SオーシャンS2着
(葵S3着)
マッドクール115 S(スプリンターズS2着)
マテンロウオリオン107 M(ダービー卿CT4着)
ママコチャ112 S(スプリンターズS1着)
メイケイエール106 S(スプリンターズS5着)
モズメイメイ108 S,M(チューリップ賞1着
葵S1着)
モリノドリーム97 SカーバンクルS4着
ルガル110 M113 SシルクロードS1着
(スワンS4着)
ロータスランド107 M(ヴィクトリアM6着)

外国馬
馬名性齢レーティング調教国
ビクターザウィナーセ6115 S香港

【プレレーティング表の見かた】
(1)レーティングとは、競走馬の能力を示す客観的な指標となるもので、着差・負担重量・過去の勝馬との比較などをもとに、国際的に統一された基準により、数値化したものです。
(2)ここに示すプレレーティング表は、登録各馬が本年度のレースで獲得した最高値(原則として、G1・Jpn1競走は6着まで、その他の重賞・オープン競走は4着までが対象)と、昨年度のJPNサラブレッドランキングの数値を掲載しています。
(3)空欄の馬は、上記(2)の基準を満たしていない馬です。
(4)レーティングに付随するアルファベット(SMILE)は、そのレーティングを獲得したレースの競走距離を示すもので、区分は以下のとおりです。
S 【Sprint】 1,000m-1,300m [1,000m-1,599m(CAN/USA)]
M 【Mile】 1,301m-1,899m [1,600m-1,899m(CAN/USA)]
I 【Intermediate】 1,900m-2,100m
L 【Long】 2,101m-2,700m
E 【Extended】 2,701m-
※詳細については、JRAのHPをご確認ください。

高松宮記念(G1)歴代優勝馬

2023.03.26 中京11R 芝1200m 18頭 小雨 不良
高松宮記念

ファストフォース
単勝 32.3倍 (12人気)
1:11.5 (35.5)
団野大成騎手
牡7 栗東・西村真幸厩舎
2023高松宮記念_ファストフォース

2022.03.27 中京11R 芝1200m 18頭 晴 重
高松宮記念

ナランフレグ
単勝 27.8倍 (8人気)
1:08.3 (33.9)
丸田恭介騎手
牡6 美浦・宗像義忠厩舎
2022高松宮記念_ナランフレグ

2021.03.28 中京11R 芝1200m 18頭 雨 重
高松宮記念

ダノンスマッシュ
単勝 6.0倍 (2人気)
1:09.2 (34.3)
川田将雅騎手
牡6 栗東・安田隆行厩舎
2021高松宮記念_ダノンスマッシュ

2020.03.29 中京11R 芝1200m 18頭 晴 重
高松宮記念

モズスーパーフレア
単勝 32.3倍 (9人気)
1:08.7 (34.5)
松若風馬騎手
牝5 栗東・音無秀孝厩舎
2020高松宮記念_モズスーパーフレア

2019.03.24 中京11R 芝1200m 18頭 晴 良
高松宮記念

ミスターメロディ
単勝 7.8倍 (3人気)
1:07.3 (33.6)
福永祐一騎手
牡4 栗東・藤原英昭厩舎
2019高松宮記念_ミスターメロディ

データ分析

脚質

脚質成績勝率連対率3着内率
逃げ1-0-0-910.0%10.0%10.0%
先行4-3-3-2611.1%19.4%27.8%
差し4-6-7-684.7%11.8%20.0%
追込1-1-0-472.0%4.1%4.1%

人気

人気成績勝率連対率3着内率
1番人気1-1-2-610.0%20.0%40.0%
2番人気2-4-0-420.0%60.0%60.0%
3番人気2-1-3-420.0%30.0%60.0%
4番人気1-0-1-810.0%10.0%20.0%
5番人気1-1-0-810.0%20.0%20.0%
6-9番人気2-2-0-365.0%10.0%10.0%
10番人気以下1-1-4-841.1%2.2%6.7%

枠番

枠番成績勝率連対率3着内率
1枠1-0-1-185.0%5.0%10.0%
2枠3-2-1-1415.0%25.0%30.0%
3枠2-1-0-1710.0%15.0%15.0%
4枠0-2-4-140.0%10.0%30.0%
5枠1-1-3-155.0%10.0%25.0%
6枠0-0-0-200.0%0.0%0.0%
7枠2-2-0-266.7%13.3%13.3%
8枠1-2-1-263.3%10.0%13.3%

前走着順

前走着順成績勝率連対率3着内率
1着3-6-1-239.1%27.3%30.3%
2着4-2-2-2014.3%21.4%28.6%
3着0-0-1-170.0%0.0%5.6%
4着1-0-1-99.1%9.1%18.2%
5着1-1-2-107.1%14.3%28.6%
6-9着1-0-2-303.0%3.0%9.1%
10着以下0-1-1-410.0%2.3%4.7%

ステップレース

レース成績勝率連対率3着内率
シルクロードS5-2-1-2515.2%21.2%24.2%
香港2-0-1-818.2%18.2%27.3%
阪急杯2-2-3-374.5%9.1%15.9%
オーシャンS1-2-4-541.6%4.9%11.5%
その他0-4-1-260.0%12.9%16.1%

年齢

年齢成績勝率連対率3着内率
4歳馬3-3-2-317.7%15.4%20.5%
5歳馬3-3-3-356.8%13.6%20.5%
6歳馬2-4-3-354.5%13.6%20.5%
7歳上2-0-2-493.8%3.8%7.5%

所属

所属成績勝率連対率3着内率
関東馬2-3-5-453.6%9.1%18.2%
関西馬7-7-5-1045.7%11.4%15.4%
外国馬1-0-0-150.0%50.0%50.0%

性別

性別成績勝率連対率3着内率
牡馬・セン馬9-4-7-1017.4%10.7%16.5%
牝馬1-6-3-491.7%11.9%16.9%

騎手

順位騎手成績勝率連対率3着内率
1福永祐一2-0-1-428.6%28.6%42.9%
2川田将雅2-0-0-433.3%33.3%33.3%
3幸英明1-1-0-225.0%50.0%50.0%
4M.デムーロ1-0-1-514.3%14.3%28.6%
5丸田恭介1-0-0-325.0%25.0%25.0%
6松若風馬1-0-0-150.0%50.0%50.0%
7パートン1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
7団野大成1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
9岩田康誠0-2-1-60.0%22.2%33.3%
10浜中俊0-2-1-00.0%66.7%100.0%

調教師

順位調教師成績勝率連対率3着内率
1音無秀孝1-1-2-314.3%28.6%57.1%
2上原博之1-1-0-320.0%40.0%40.0%
3安田隆行1-0-1-711.1%11.1%22.2%
4藤原英昭1-0-1-320.0%20.0%40.0%
5宗像義忠1-0-0-233.3%33.3%33.3%
6宮徹1-0-0-150.0%50.0%50.0%
6西村真幸1-0-0-150.0%50.0%50.0%
8藤岡健一1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8高橋義忠1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8オサリバン1-0-0-0100.0%100.0%100.0%

馬主

順位馬主成績勝率連対率3着内率
1西山茂行1-1-0-416.7%33.3%33.3%
2ゴドルフィン1-0-0-910.0%10.0%10.0%
3ダノックス1-0-0-325.0%25.0%25.0%
3キャピタルS1-0-0-325.0%25.0%25.0%
5安原浩司1-0-0-233.3%33.3%33.3%
6村木克成1-0-0-150.0%50.0%50.0%
6小林祥晃1-0-0-150.0%50.0%50.0%
8N.ヨン1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8Gフィールズ1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8中辻明1-0-0-0100.0%100.0%100.0%

生産者

順位生産者成績勝率連対率3着内率
1桜井牧場1-1-0-320.0%40.0%40.0%
2ダーレーJF1-0-0-910.0%10.0%10.0%
3ヤナガワ牧場1-0-0-325.0%25.0%25.0%
4Alpha Delta1-0-0-233.3%33.3%33.3%
4ケイアイF1-0-0-233.3%33.3%33.3%
4坂戸節子1-0-0-233.3%33.3%33.3%
7三嶋牧場1-0-0-150.0%50.0%50.0%
8Bell Tower1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8バンブー牧場1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
10ノーザンF0-3-2-260.0%9.7%16.1%

種牡馬

順位種牡馬成績勝率連対率3着内率
1アドマイヤムーン2-2-0-620.0%40.0%40.0%
2ロードカナロア2-0-2-915.4%15.4%30.8%
3ダイワメジャー1-1-1-126.7%13.3%20.0%
4サクラバクシンオー1-0-0-420.0%20.0%20.0%
5Speightstown1-0-0-325.0%25.0%25.0%
6ゴールドアリュール1-0-0-233.3%33.3%33.3%
7Scat Daddy1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8ディープインパクト0-2-1-110.0%14.3%21.4%
9キングカメハメハ0-2-0-30.0%40.0%40.0%
10アドマイヤコジーン0-1-0-60.0%14.3%14.3%

※過去10年の高松宮記念集計

レースガイド

■深い歴史と伝統を持つ中京のG1

近年は春競馬の本格的な幕開けを告げるスプリントG1として定着しているが、歴史は古く1971年より高松宮宣仁親王から優勝杯を賜与されたことに由来する「高松宮杯」が前身(それ以前は1967年~1970年に中京大賞典として施行)。オールドファンには通称「宮杯」での馴染みも深く、中京競馬場において最も格式が高いレース。もちろん馬券の売り上げも1番を誇り、競馬場を代表するレースである。

過去優勝馬にはハイセイコー、ハギノトップレディ、ハギノカムイオーなど名馬がおり、1984年のグレード制導後には「芦毛の怪物」オグリキャップ、「名脇役」のナイスネイチャやマチカネタンホイザと言った個性派がこのレースを制し伝統を作り上げてきた。

そして1996年の距離体系整備に伴い、従来の芝2000mより芝1200mに変更されると同時にG1に昇格。4大競馬場である東京・中山・京都・阪神以外で施行される初のG1レースとしてリニューアルした。その後、1998年にレース名が「高松宮記念」に変更され、2000年にそれまでの5月から3月に施行時期が繰り上げられた。近年、2011年には世界各国のスプリント戦をまたにかけて争われる「グローバルスプリントチャレンジ」の第2戦として加わり、2012年より中京競馬場の新コースでの開催を経て、現在の形に至る。

その間も本競走で数々の記録を残した馬も多い。デビュー7ヶ月のG1馬フラワーパークや世界的超良血馬キングヘイロー、安藤勝己騎手JRA初G1制覇となったビリーヴ、連覇を果たしたキンシャサノキセキなど。そして日本だけでなく香港G1をも制した世界のロードカナロア。歴代優勝馬たちは他のG1と比べても見劣りしないレースである。

なお2012年より新コースとなり、小回り平坦コースから、400mを超える直線および急勾配の坂があるコースへと変貌を遂げた。以前は逃げ・先行が有利だったが、実力馬が本来の力を十分に発揮出来るコースとなった。本競走もさらに白熱した展開が期待でき、今後もより魅力的なG1レースとなっていくに違いない。