2024年朝日杯FS(G1)特集

京都11R/芝1600m/(国際) 牡・牝 (指)
2023朝日杯フューチュリティS_ジャンタルマンタル

出走予定注目馬

牡2 栗東・池添学 厩舎舎
トータルクラリティ

新馬戦で評判馬ラトラースを完封しながら新潟2歳ステークスでは6番人気と低評価に甘んじたものの、ソツのないレース運びでコートアリシアンを寄せ付けず、重賞初制覇を飾った。クロノジェネシスをはじめとする「ノーザンファーム生産のバゴ産駒」成功の歴史に新たな1ページを加えそうな逸材、先々まで楽しみ。

クルソラの牝系で、クルミナル、ククナ、アライバル、ピオネロ、セレシオンが出たファミリー出身の良血。札幌のデビュー戦を勝ち切り、サウジアラビアロイヤルカップでは稍重馬場をしぶとく伸びて連勝を決めた。開催が進んで荒れてきた京都芝コースを苦にしないタイプで、他馬がパフォーマンスを落とすようなら戴冠も。

牝祖は名牝ソニンクで、ロジユニヴァース、ディアドラ、ソングラインと同牝系。中京芝1200mのデビュー戦は新馬らしいスローペースを番手抜け出しとさして強調点のない内容だったが、京王杯2歳ステークスでは一転差しに回して上がり最速、距離延長と多頭数競馬をクリアしてみせた。さらなる1F延長が最大の壁だが、センスがあるだけにこなしてもおかしくない。

牡2 美浦・高木登 厩舎
ニタモノドウシ

6月福島の芝1200mをデビューの舞台に選び、4角7番手から上がり最速の差し切りとこのコースでは珍しく評価できるレースを披露すると、2戦目のクローバー賞では素質馬ミリオンローズらを抑えて2歳コースレコードをマーク。十分な間隔を取っての一戦、鞍上起用も含めて激走の予感がする。

その他異例となる2000m戦からの短縮ローテで挑むミュージアムマイルは黄菊賞の内容がA級で、仮に凡走に終わっても来年は走ってきそうな存在。チェルヴィニアの半弟で注目を集めるアルレッキーノはサウジアラビアロイヤルカップで大敗を喫したが、未勝利戦のラップが一級品だけに立ち直っていればあっさりまである。

朝日杯FS(G1)出馬表

馬名性齢重量騎手
1ダイシンラー牡256岩田康誠
2アドマイヤズーム牡256川田将雅
3ランスオブカオス牡256吉村誠之助
4ミュージアムマイル牡256C.デムーロ
5コスモストーム牡256秋山稔樹
6アルレッキーノ牡256C.ルメール
7クラスペディア牡256小崎綾也
8アルテヴェローチェ牡256武豊
9エルムラント牡256藤岡佑介
10トータルクラリティ牡256北村友一
11ニタモノドウシ牡256R.ムーア
12パンジャタワー牡256松山弘平
13エイシンワンド牡256幸英明
14テイクイットオール牡256岩田望来
15ドラゴンブースト牡256田口貫太
16タイセイカレント牡256坂井瑠星

参考レース結果

2024.08.25 新潟11R 芝1600m 11頭 曇 良
新潟2歳S

1着 トータルクラリティ (6人気)
2着 コートアリシアン (1人気)
4着 プロクレイア (5人気)
2024新潟2歳S_トータルクラリティ

2024.10.05 東京11R 芝1600m 7頭 小雨 稍重
サウジアラビアRC

2024.11.02 東京11R 芝1400m 14頭 小雨 稍重
京王杯2歳S

1着 パンジャタワー (8人気)
2着 マイネルチケット (5人気)
3着 ヤンキーバローズ (4人気)
2024京王杯2歳S_パンジャタワー

2024.11.09 京都11R 芝1600m 7頭 晴 良
デイリー杯2歳S

1着 ランフォーヴァウ (1人気)
2着 ドラゴンブースト (3人気)
3着 ダイシンラー (2人気)
2024デイリー杯2歳S_ランフォーヴァウ

出走予定馬の「調教後の馬体重」

出走予定馬の「調教後の馬体重」は下記となります。

馬名馬体重計量日計量
場所
前走
馬体重
アドマイヤズーム46612/12(木)栗東466
アルテヴェローチェ46812/12(木)栗東458
アルレッキーノ46612/12(木)美浦460
エイシンワンド48012/12(木)栗東486
エルムラント47812/11(水)美浦476
クラスペディア49212/12(木)栗東492
コスモストーム50412/12(木)栗東500
ダイシンラー50212/12(木)栗東504
タイセイカレント49012/12(木)栗東486
テイクイットオール45012/12(木)栗東444
ドラゴンブースト47612/12(木)栗東466
トータルクラリティ48012/12(木)栗東462
ニタモノドウシ47012/11(水)美浦460
パンジャタワー48612/12(木)栗東480
ミュージアムマイル49012/11(水)栗東496
ランスオブカオス50412/11(水)栗東502
  • 馬体重の数値は「kg」。
  • 開催場以外で計量した競走馬については、計量後に開催場へ「輸送」しています。
  • 馬体重は、「調教」「輸送」「飼付」「排糞」等により、常に大きく変動します。
  • 上記馬体重は、あくまでも計量時のデータであり、レース当日の馬体重とは異なります。
  • レース当日に発表する馬体重は、発走時刻の概ね70分前に計量しています。
  • 前走が海外の競馬であっても馬体重を計量している場合には、「前走馬体重」を表記しています。

詳細については、JRAのHPをご確認ください。

朝日杯FSプレレーティング

馬名2024年度
レーティング
最高値
2024年
レーティング該当レース
アドマイヤズーム
アルテヴェローチェ110サウジアラビアRC1着
アルレッキーノ
エイシンワンド106小倉2歳S1着
エルムラント
クラスペディア104小倉2歳S2着
コスモストーム
ショウナンザナドゥ106阪神JF4着
ソードマスター
ダイシンラー104デイリー杯2歳S3着
タイセイカレント108サウジアラビアRC2着
テイクイットオール
ドラゴンブースト108デイリー杯2歳S2着
トータルクラリティ107新潟2歳S1着
ニタモノドウシ104クローバー賞1着
パンジャタワー109京王杯2歳S1着
ヒラボクカレラ
ミュージアムマイル
ランスオブカオス

【プレレーティング表の見かた】
(1)レーティングとは、競走馬の能力を示す客観的な指標となるもので、着差・負担重量・過去の勝馬との比較などをもとに、国際的に統一された基準により、数値化したものです。
(2)ここに示すプレレーティング表は、登録各馬が本年度のレースで獲得した最高値(原則として、G1・Jpn1競走は6着まで、その他の重賞・オープン競走は4着までが対象)を掲載しています。
(3)空欄の馬は、上記(2)の基準を満たしていない馬です。
※詳細については、JRAのHPをご確認ください。

朝日杯フューチュリティS(G1)歴代優勝馬

2023.12.17 阪神11R 芝1600m 17頭 晴 良
朝日杯フューチュリティS

ジャンタルマンタル
単勝 2.7倍 (1人気)
1:33.8 (34.8)
川田将雅騎手
牡2 栗東・高野友和厩舎
2023朝日杯フューチュリティS_ジャンタルマンタル

2022.12.18 阪神11R 芝1600m 17頭 晴 良
朝日杯フューチュリティS

ドルチェモア
単勝 3.1倍 (1人気)
1:33.9 (35.8)
坂井瑠星騎手
牡2 栗東・須貝尚介厩舎
2022朝日杯フューチュリティS_ドルチェモア

2021.12.19 阪神11R 芝1600m 15頭 晴 良
朝日杯フューチュリティS

ドウデュース
単勝 7.8倍 (3人気)
1:33.5 (34.5)
武豊騎手
牡2 栗東・友道康夫厩舎
2021朝日杯フューチュリティS_ドウデュース

2020.12.20 阪神11R 芝1600m 16頭 晴 良
朝日杯フューチュリティS

グレナディアガーズ
単勝 17.5倍 (7人気)
R 1:32.3 (34.5)
川田将雅騎手
牡2 栗東・中内田充厩舎
2020朝日杯フューチュリティS_グレナディアガーズ

2019.12.15 阪神11R 芝1600m 16頭 晴 良
朝日杯フューチュリティS

サリオス
単勝 2.0倍 (1人気)
1:33.0 (35.4)
R.ムーア騎手
牡2 美浦・堀宣行厩舎
2019朝日杯フューチュリティS_サリオス

データ分析

脚質

脚質成績勝率連対率3着内率
逃げ0-0-1-90.0%0.0%10.0%
先行6-1-2-3015.4%17.9%23.1%
差し3-7-6-524.4%14.7%23.5%
追込1-2-1-432.1%6.4%8.5%

人気

人気成績勝率連対率3着内率
1番人気5-2-2-150.0%70.0%90.0%
2番人気2-3-1-420.0%50.0%60.0%
3番人気1-1-2-610.0%20.0%40.0%
4番人気0-1-1-80.0%10.0%20.0%
5番人気0-0-1-90.0%0.0%10.0%
6-9番人気2-2-0-365.0%10.0%10.0%
10番人気以下0-1-3-700.0%1.4%5.4%

枠番

枠番成績勝率連対率3着内率
1枠4-2-0-1222.2%33.3%33.3%
2枠1-0-3-165.0%5.0%20.0%
3枠1-2-1-165.0%15.0%20.0%
4枠1-2-2-155.0%15.0%25.0%
5枠1-2-1-165.0%15.0%20.0%
6枠0-2-0-180.0%10.0%10.0%
7枠0-0-3-190.0%0.0%13.6%
8枠2-0-0-228.3%8.3%8.3%

前走着順

前走着順成績勝率連対率3着内率
1着10-6-8-6611.1%17.8%26.7%
2着0-2-1-220.0%8.0%12.0%
3着0-0-1-100.0%0.0%9.1%
4着0-1-0-50.0%16.7%16.7%
5着0-0-0-80.0%0.0%0.0%
6-9着0-1-0-170.0%5.6%5.6%
10着以下0-0-0-60.0%0.0%0.0%

ステップレース

レース成績勝率連対率3着内率
サウジアラビアRC3-2-1-527.3%45.5%54.5%
京王杯2歳S0-2-2-240.0%7.1%14.3%
デイリー杯2歳S2-4-2-207.1%21.4%28.6%
東京スポ杯2歳S0-1-0-70.0%12.5%12.5%
その他重賞0-0-0-100.0%0.0%0.0%
オープン特別1-1-2-204.2%8.3%16.7%
1勝クラス2-0-0-316.1%6.1%6.1%
新馬・未勝利2-0-3-179.1%9.1%22.7%

所属

所属成績勝率連対率3着内率
関東馬3-1-3-327.7%10.3%17.9%
関西馬7-9-7-1025.6%12.8%18.4%

性別

性別成績勝率連対率3着内率
牡馬10-10-8-1306.3%12.7%17.7%
牝馬0-0-2-40.0%0.0%33.3%

騎手

順位騎手成績勝率連対率3着内率
1川田将雅3-1-0-437.5%50.0%50.0%
2M.デムーロ2-0-0-433.3%33.3%33.3%
3武豊1-3-0-610.0%40.0%40.0%
4坂井瑠星1-0-0-325.0%25.0%25.0%
4四位洋文1-0-0-325.0%25.0%25.0%
6ムーア1-0-0-150.0%50.0%50.0%
6蛯名正義1-0-0-150.0%50.0%50.0%
8C.デムーロ0-2-0-10.0%66.7%66.7%
9藤岡佑介0-1-0-40.0%20.0%20.0%
10横山典弘0-1-0-10.0%50.0%50.0%

調教師

順位調教師成績勝率連対率3着内率
1中内田充正2-1-0-333.3%50.0%50.0%
2友道康夫2-0-1-240.0%40.0%60.0%
3須貝尚介1-1-1-220.0%40.0%60.0%
4藤沢和雄1-0-2-220.0%20.0%60.0%
5角居勝彦1-0-0-150.0%50.0%50.0%
6堀宣行1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
6高野友和1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
6国枝栄1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
9安田隆行0-2-1-30.0%33.3%50.0%
10西村真幸0-1-0-50.0%16.7%16.7%

馬主

順位馬主成績勝率連対率3着内率
1ダノックス2-1-1-233.3%50.0%66.7%
2サンデーR1-1-1-611.1%22.2%33.3%
3シルクR1-0-0-420.0%20.0%20.0%
4キャロット1-0-0-325.0%25.0%25.0%
5社台RH1-0-0-233.3%33.3%33.3%
6近藤利一1-0-0-150.0%50.0%50.0%
6スリーエイチR1-0-0-150.0%50.0%50.0%
8里見治1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8キーファーズ1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
10G1レーシング0-1-0-10.0%50.0%50.0%
10田中成奉0-1-0-10.0%50.0%50.0%

生産者

順位生産者成績勝率連対率3着内率
1ノーザンF5-5-2-2712.8%25.6%30.8%
2社台F2-1-1-1113.3%20.0%26.7%
3下河辺牧場1-1-0-320.0%40.0%40.0%
4ケイアイF1-0-1-225.0%25.0%50.0%
5千代田牧場1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
6三輪牧場0-1-0-00.0%100.0%100.0%
6小泉牧場0-1-0-00.0%100.0%100.0%
6追分F0-1-0-00.0%100.0%100.0%
9新冠タガノF0-0-1-50.0%0.0%16.7%
10ダーレーJF0-0-1-20.0%0.0%33.3%

種牡馬

順位種牡馬成績勝率連対率3着内率
1ディープインパクト3-0-2-627.3%27.3%45.5%
2ハーツクライ2-0-0-166.7%66.7%66.7%
3ダイワメジャー1-1-1-710.0%20.0%30.0%
4キングカメハメハ1-1-0-320.0%40.0%40.0%
5ルーラーシップ1-0-1-320.0%20.0%40.0%
6Frankel1-0-1-225.0%25.0%50.0%
7Palace Malice1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8ロードカナロア0-2-1-60.0%22.2%33.3%
9キンシャサノキセキ0-1-0-60.0%14.3%14.3%
10スクリーンヒーロー0-1-0-50.0%16.7%16.7%

※過去10年の朝日杯フューチュリティS集計

レースガイド

■2014年より阪神開催となった2歳王者決定戦!

関東所属3歳馬(現2歳)によるチャンピオン決定戦である1949年創設の「朝日盃3歳ステークス(芝1100m)」を前身とする。設立より名馬が輩出されているレースで、過去にはトキノミノル(10戦無敗・クラシック2冠)やメイヂヒカリ(最良3歳・4歳・5歳以上馬および年度代表馬)、タケシバオー(史上初の1億円獲得馬)、マルゼンスキー(8戦無敗・顕彰馬)などが本競走を制覇している。

1960年に距離が1200mへ変更されると、1962年からは1600mとなり、1970年に「朝日杯3歳ステークス」に改称された。その後、関西馬チャンピオン(阪神3歳S)と関東馬チャンピオンを別々に決定する方式を見直し「牡馬」と「牝馬」のカテゴリーでのチャンピオンを決定する方式に変更することとなり、1991年に出走条件が牡馬・セン馬となった。他のG1同様に1984年グレード制施行によりG1に格付、1995年に特別指定競走に指定され地方馬が出走可能に。そして、2001年の馬齢表示の国際基準への変更に伴い現在の「朝日杯フューチュリティステークス」へ名称が変更された。

2004年からはクラシック競走との関連性を更に深めることを目的としてセン馬の出走が不可となり競走条件が牡馬・牝馬に変更。2008年にはジャパンカップダートが阪神に変更されたことに伴い、開催が1週間繰り下げられた。なお、2010年に国際G1競走に認定され外国調教馬も出走可能なった。

グレード制導入後も本競走からは多くの活躍馬が出ており、特にメリーナイス、サクラチヨノオー、アイネスフウジン、ミホノブルボン、ナリタブライアンなど立て続けにダービー馬を輩出した時代もあり、かつては「クラシックの登龍門」とされてきた。その後の流れはクラシック競走に留まらず、1995年第47回バブルガムフェロー(天皇賞秋)、1997年第49回グラスワンダー(有馬記念連覇)、1999年第51回エイシンプレストン(香港G1・3勝)、2001年第53回アドマイヤドン(中央地方G1・7勝)、2006年第58回ドリームジャーニー(宝塚記念・有馬記念)、2009年第61回ローズキングダム(ジャパンC)、2012年第64回ロゴタイプ(皐月賞)など様々なタイプの活躍馬が出ているのも本競走の特徴である。

2014年のチャンピオンズカップの移設に伴い、本競走の舞台は長らく親しまれてきた中山競馬場から阪神競馬場へ。独特のコース形状である中山芝1600mから、枠順の有利不利の少ない阪神芝1600mに替わることで過去のデータや傾向は当てはめにくくなり、より出走馬のローテーションやコンディションを見極める必要があると言えそうだ。