2023年フェブラリーS(G1)特集

東京11R/ダ1600m/(国際)(指)
2022フェブラリーS_カフェファラオ

出走予定注目馬

牡5 美浦・田中博康 厩舎
レモンポップ

10戦7勝2着3回の実績を誇るダート短距離界の新エース。同舞台で行われた昨年の武蔵野ステークスではギルデッドミラーの決め手に屈するも、前走の根岸ステークスでリベンジ達成。距離延長はプラス材料ではないが、能力は最上位。

牝6 栗東・松永幹夫 厩舎
出走回避となりました
ギルデッドミラー

昨夏ダート路線に転向後4戦2勝2着2回と底を見せていない。同舞台で行われた昨年の武蔵野ステークスではレモンポップをゴール寸前で差し切り重賞初制覇を達成。強靭な末脚が本馬のストロングポイント。前走からの距離延長もプラスだ。

昨年の帝王賞ではチュウワウィザード、オメガパフュームらを下して、悲願のJpn1初制覇を達成。東京ダート千六は一昨年の薫風S(3勝クラス)を制した相性のいい舞台。近2走ひと息でも実績確かで、見限りは早計。

前走のすばるS(L)では直線スムーズに捌けず脚を余し、不完全燃焼。勝ち馬は根岸Sで3着に健闘したバトルクライ。2歳時には無敗で全日本2歳優駿(Jpn1)を制した逸材。得意とするマイル戦でJRA-G1制覇を狙う。

昨年は強気の先行策でカフェファラオの2着に好走。その後も交流重賞で勝ち負けを繰り返したが、近2戦が7→14着とひと息。とはいえ2年前の根岸ステークスでは13着に敗れてから高知の黒船賞で8馬身差圧勝を変わり身をみせた。前走大敗で評価急落でも要警戒。

他では、BCマイル2着馬で、カナダのトップマイラーであるシャールズスパイトが正式に出走表明。外国馬として初のフェブラリーS出走となる。地方からは浦和のスピーディキックが参戦。相手強化で掲示板確保できれば…といった印象だが、南関重賞を3連勝中と勢いは1番。ショウナンナデシコは昨年のかしわ記念(Jpn1)を牡馬相手に完勝。左回り千六は条件ベストで牡馬相手でも通用の下地はある。

フェブラリーS(G1)出馬表

馬名性齢重量騎手
1ジャスパープリンス牡858田中勝春
2シャールズスパイト牡658J.モレイラ
3ケンシンコウ牡658T.バシュロ
4ドライスタウト牡458戸崎圭太
5オーヴェルニュ牡758福永祐一
6メイショウハリオ牡658浜中俊
7レモンポップ牡558坂井瑠星
8アドマイヤルプスセ658内田博幸
9ショウナンナデシコ牝656横山武史
10テイエムサウスダン牡658C.ルメール
11ソリストサンダー牡858菅原明良
12セキフウ牡458M.デムーロ
13スピーディキック牝456御神本訓史
14ヘリオスセ758武豊
15レッドルゼル牡758川田将雅
16ケイアイターコイズ牡758横山和生

前哨戦・重賞結果

2022.12.04 中京11R ダ1800m 16頭 晴 良
チャンピオンズC

1着 ジュンライトボルト (3人気)
2着 クラウンプライド (4人気)
3着 ハピ (6人気)
2022チャンピオンズC_ジュンライトボルト

2023.01.22 中京11R ダ1800m 15頭 晴 良
東海S1着優先出走

2023.01.29 東京11R ダ1600m 16頭 晴 良
根岸S1着優先出走

1着 レモンポップ (1人気)
2着 ギルデッドミラー (2人気)
3着 バトルクライ (4人気)
2023根岸S_レモンポップ

出走予定馬の「調教後の馬体重」

出走予定馬の「調教後の馬体重」は下記となります。

馬名馬体重計量日計量
場所
前走
馬体重
アドマイヤルプス5562/16(木)美浦552
オーヴェルニュ4962/16(木)栗東482
ケイアイターコイズ5322/16(木)栗東528
ケンシンコウ5082/15(水)美浦502
ジャスパープリンス5062/16(木)栗東498
シャールズスパイト4742/16(木)東京海外
ショウナンナデシコ4962/16(木)栗東484
スピーディーキック4832/16(木)浦和478
セキフウ4842/15(水)栗東482
ソリストサンダー4902/15(水)栗東484
テイエムサウスダン5482/15(水)美浦550
ドライスタウト5362/15(水)栗東538
ヘリオス4782/16(木)栗東466
メイショウハリオ5222/15(水)栗東502
レッドルゼル5042/16(木)栗東488
レモンポップ5292/15(水)美浦522
  • 馬体重の数値は「kg」。
  • 開催場以外で計量した競走馬については、計量後に開催場へ「輸送」しています。
  • 馬体重は、「調教」「輸送」「飼付」「排糞」等により、常に大きく変動します。
  • 上記馬体重は、あくまでも計量時のデータであり、レース当日の馬体重とは異なります。
  • レース当日に発表する馬体重は、発走時刻の概ね70分前に計量しています。
  • 前走が海外の競馬であっても馬体重を計量している場合には、「前走馬体重」を表記しています。

詳細については、JRAのHPをご確認ください。

フェブラリーSプレレーティング

馬名2022年度
JPN
ランキング
2023年度
レーティング
最高値
2023年
レーティング該当レース
(2022年該当レース)
アドマイヤルプス103 M (アハルテケS1着)
オーヴェルニュ111 M,I (東海S2着
シリウスS3着)
ギルデッドミラー107 M 107 M 根岸S2着
(武蔵野S1着)
ケイアイターコイズ104 M 105 S 令月S1着
(霜月S2着)
ケンシンコウ108 M (マーチS2着)
ゴールドパラディン
ジャスパープリンス
ショウナンナデシコ111 M (かしわ記念1着)
スピーディキック102 M,I (ロジータ記念1着
東京シンデレラM1着)
セキフウ112 M 105 M すばるS3着
(サウジダービー2着)
ソリストサンダー112 M (かしわ記念2着)
タガノビューティー106 M 108 M 根岸S4着
(根岸S3着
かきつばた記念4着
欅S2着)
テイエムサウスダン112 M (根岸S1着
フェブラリーS2着)
ドライスタウト108 M 109 M すばるS2着
(霜月S1着)
ヘリオス113 M (南部杯2着)
メイショウハリオ115 I (帝王賞1着)
レッドルゼル113 S (東京盃1着)
レモンポップ110 M 113 M 根岸S1着
(ペルセウスS1着
武蔵野S2着)

外国馬
馬名性齢レーティング調教国
シャールズスパイト牡6116 M(T) カナダ

【プレレーティング表の見かた】
(1)レーティングとは、競走馬の能力を示す客観的な指標となるもので、着差・負担重量・過去の勝馬との比較などをもとに、国際的に統一された基準により、数値化したものです。
(2)ここに示すプレレーティング表は、登録各馬が本年度のレースで獲得した最高値(原則として、G1・Jpn1競走は6着まで、その他の重賞・オープン競走は4着までが対象)と、昨年度のJPNサラブレッドランキングの数値を掲載しています。なお、(T)は芝競走のレーティングです。
(3)空欄の馬は、上記(2)の基準を満たしていない馬です。
(4)レーティングに付随するアルファベット(SMILE)は、そのレーティングを獲得したレースの競走距離を示すもので、区分は以下のとおりです。
S 【Sprint】 1,000m-1,300m [1,000m-1,599m(CAN/USA)]
M 【Mile】 1,301m-1,899m [1,600m-1,899m(CAN/USA)]
I 【Intermediate】 1,900m-2,100m
L 【Long】 2,101m-2,700m
E 【Extended】 2,701m-
※詳細については、JRAのHPをご確認ください。

フェブラリーS(G1)歴代優勝馬

2022.02.22 東京11R ダ1600m 16頭 小雨 重
フェブラリーS

カフェファラオ
単勝 5.1倍 (2人気)
1:33.8 (34.3)
福永祐一騎手
牡5 美浦・堀宣行厩舎
2022フェブラリーS_カフェファラオ

2021.02.21 東京11R ダ1600m 16頭 晴 良
フェブラリーS

カフェファラオ
単勝 3.3倍 (1人気)
1:34.4 (35.6)
C.ルメール騎手
牡4 美浦・堀宣行厩舎
2021フェブラリーS_カフェファラオ

2020.02.23 東京11R ダ1600m 16頭 晴 良
フェブラリーS

モズアスコット
単勝 2.8倍 (1人気)
1:35.2 (35.4)
C.ルメール騎手
牡6 栗東・矢作芳人厩舎
2020フェブラリーS_モズアスコット

2019.02.17 東京11R ダ1600m 16頭 晴 良
フェブラリーS

インティ
単勝 2.6倍 (1人気)
1:35.6 (35.4)
武豊騎手
牡5 栗東・野中賢二厩舎
2019フェブラリーS_インティ

2018.02.18 東京11R ダ1600m 16頭 晴 良
フェブラリーS

ノンコノユメ
単勝 10.7倍 (4人気)
1:36.0 (36.1)
内田博幸騎手
セ6 美浦・加藤征弘厩舎
2019フェブラリーS_ノンコノユメ

データ分析

脚質

脚質成績勝率連対率3着内率
逃げ1-1-0-810.0%20.0%20.0%
先行5-2-2-3012.8%17.9%23.1%
差し3-6-5-465.0%15.0%23.3%
追込1-1-3-442.0%4.1%10.2%

人気

人気成績勝率連対率3着内率
1番人気4-2-2-240.0%60.0%80.0%
2番人気3-2-0-530.0%50.0%50.0%
3番人気1-0-2-710.0%10.0%30.0%
4番人気1-0-1-810.0%10.0%20.0%
5番人気0-3-0-70.0%30.0%30.0%
6-9番人気0-2-5-330.0%5.0%17.5%
10番人気以下1-1-0-661.5%2.9%2.9%

枠番

枠番成績勝率連対率3着内率
1枠1-0-0-185.3%5.3%5.3%
2枠3-0-2-1415.8%15.8%26.3%
3枠1-2-1-165.0%15.0%20.0%
4枠1-1-1-175.0%10.0%15.0%
5枠0-2-4-140.0%10.0%30.0%
6枠2-0-2-1610.0%10.0%20.0%
7枠2-2-0-1610.0%20.0%20.0%
8枠0-3-0-170.0%15.0%15.0%

前走着順

前走着順成績勝率連対率3着内率
1着6-3-3-2516.2%24.3%32.4%
2着0-3-3-140.0%15.0%30.0%
3着0-1-0-140.0%6.7%6.7%
4着0-0-0-130.0%0.0%0.0%
5着0-1-1-140.0%6.3%12.5%
6-9着2-2-1-286.1%12.1%15.2%
10着以下2-0-2-208.3%8.3%16.7%

ステップレース

レース成績勝率連対率3着内率
チャンピオンズC※3-3-3-1015.8%31.6%47.4%
東京大賞典0-2-1-120.0%13.3%20.0%
東海S3-1-1-1713.6%18.2%22.7%
根岸S3-2-3-485.4%8.9%14.3%
川崎記念0-2-1-130.0%12.5%18.8%
その他1-0-1-283.3%3.3%6.7%

※旧ジャパンカップダートを含む

年齢

年齢成績勝率連対率3着内率
4歳馬4-1-1-1916.0%20.0%24.0%
5歳馬4-4-4-2411.1%22.2%33.3%
6歳馬2-1-2-256.7%10.0%16.7%
7歳上0-4-3-600.0%6.0%10.4%

所属

所属成績勝率連対率3着内率
関東馬3-1-0-2012.5%16.7%16.7%
関西馬7-9-10-1005.6%12.7%20.6%
地方馬0-0-0-80.0%0.0%0.0%

性別

性別成績勝率連対率3着内率
牡馬・セン馬10-10-9-1186.8%13.6%19.7%
牝馬0-0-1-100.0%0.0%9.1%

騎手

順位騎手成績勝率連対率3着内率
1ルメール2-2-0-328.6%57.1%57.1%
2武豊2-0-0-820.0%20.0%20.0%
3M.デムーロ2-0-0-433.3%33.3%33.3%
4内田博幸1-1-0-514.3%28.6%28.6%
5福永祐一1-0-1-612.5%12.5%25.0%
6田辺裕信1-0-0-712.5%12.5%12.5%
7浜中俊1-0-0-233.3%33.3%33.3%
8戸崎圭太0-1-1-50.0%14.3%28.6%
9岩田康誠0-1-0-50.0%16.7%16.7%
10幸英明0-1-0-30.0%25.0%25.0%

調教師

順位調教師成績勝率連対率3着内率
1村山明2-0-0-433.3%33.3%33.3%
2堀宣行2-0-0-166.7%66.7%66.7%
3平田修1-2-0-125.0%75.0%75.0%
4石坂正1-1-1-512.5%25.0%37.5%
5加藤征弘1-1-0-225.0%50.0%50.0%
6安田隆行1-0-0-614.3%14.3%14.3%
6野中賢二1-0-0-614.3%14.3%14.3%
8矢作芳人1-0-0-233.3%33.3%33.3%
9羽月友彦0-1-1-20.0%25.0%50.0%
10笹田和秀0-1-0-20.0%33.3%33.3%

馬主

順位馬主成績勝率連対率3着内率
1小林祥晃2-0-0-340.0%40.0%40.0%
2西川光一2-0-0-0100.0%100.0%100.0%
3吉田勝己1-2-0-033.3%100.0%100.0%
4馬場幸夫1-1-1-512.5%25.0%37.5%
5山田和正1-1-0-133.3%66.7%66.7%
6社台RH1-0-2-414.3%14.3%42.9%
7武田茂男1-0-0-325.0%25.0%25.0%
8キャピタルS1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
9ターフS0-1-1-10.0%33.3%66.7%
10瀧本和義0-1-0-30.0%25.0%25.0%

生産者

順位生産者成績勝率連対率3着内率
1社台F2-2-2-178.7%17.4%26.1%
2ヤナガワ牧場2-0-1-720.0%20.0%30.0%
3Paul P. Pompa2-0-0-0100.0%100.0%100.0%
4ノーザンF1-2-1-126.3%18.8%25.0%
5山下恭茂1-0-0-325.0%25.0%25.0%
6Empire Equines LLC1-0-0-233.3%33.3%33.3%
7Summer Wind Farm1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8Buck Pond Farm0-1-1-30.0%20.0%40.0%
9谷川牧場0-1-1-10.0%33.3%66.7%
10岡野牧場0-1-0-30.0%25.0%25.0%

種牡馬

順位種牡馬成績勝率連対率3着内率
1ゴールドアリュール3-3-1-1215.8%31.6%36.8%
2American Pharoah2-0-0-0100.0%100.0%100.0%
3トワイニング1-1-0-320.0%40.0%40.0%
4ケイムホーム1-0-0-420.0%20.0%20.0%
5マンハッタンカフェ1-0-0-325.0%25.0%25.0%
6Henny Hughes1-0-0-233.3%33.3%33.3%
7Frankel1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
8キングカメハメハ0-2-2-100.0%14.3%28.6%
9シニスターミニスター0-1-1-50.0%14.3%28.6%
10Majestic Warrior0-1-1-40.0%16.7%33.3%

※過去10年のフェブラリーS集計

レースガイド

■その年のG1開幕を告げるダート王決定戦!

1984年のグレード制施行に併せて新設された「フェブラリーハンデキャップ(G3)」(東京・ダ1600m)を前身(1984年より前は準OP競走)とする。以後のレースレベル上昇に従い1994年にG2に格上げされ、同時に負担重量がハンデから別定に変更されたことに伴って、レース名が「フェブラリーステークス」に改称された。

中央・地方競馬の交流が大幅に拡大された開放元年(1995年)に地方所属馬も出走可能に。その後の本競走の重要度は更に高まり1997年にJRAでは初のダートG1として格上げされた(負担重量は定量に変更)。これにより、本競走はJRAの競馬番組でその年の一番初めに施行されるG1となった。なお2007年には外国馬も出走可能な国際競走に認定されている。

JRAのダート重賞競走では最も歴史が深く、現在は中京のチャンピオンズカップ(旧ジャパンカップダート)と双璧をなす上半期のダート王決定戦として開催されている。従って本競走を制した馬にはその後も交流競走を含めて活躍した馬が多く、1990年代のライブリマウント(中央地方重賞6連勝)やホクトベガ(エンプレス杯18馬身差勝ち)、2000年代のアグネスデジタル(天皇賞・秋、香港Cなどオールラウンダー)やゴールドアリュール(中央地方G1・4勝)、アドマイヤドン(中央地方G1・7勝)、カネヒキリ(中央地方G1・7勝)、ヴァーミリアン・エスポワールシチー(ともに中央地方G1日本最多9勝)など、数々のダート王者が名を連ねている。なお、地方所属馬で本競走を制したのは1999年第16回メイセイオペラ(水沢競馬所属)のみである。

一方、近年は3月に開催されるドバイワールドカップの前哨戦として本競走をステップとした馬が本番で結果を残している。2001年第18回の3着馬トゥザヴィクトリーおよび2011年第28回の覇者トランセンドはそれぞれ2着としており、本競走が世界レベルへ近づきつつあることを証明していると言える。