初心者向け競馬入門

競馬は「中央、地方」の2種類

中央競馬

JRAの競馬場は全部で10場あり、北は札幌競馬場(北海道)、南は小倉競馬場(福岡県)まで各地に展開。多くのG1レースの舞台となる中山競馬場(千葉県)、東京競馬場、京都競馬場、阪神競馬場(兵庫県)をメインに、コースの形状に多様な特徴を持つローカル競馬場が脇を固める構成となっています。主に土曜日、日曜日に開催されます。

中央競馬
2019年日本ダービーを制したロジャーバローズ

地方競馬

地方の競馬場はJRAより多い15場(注:札幌競馬場と中京競馬場は法律上地方競馬の開催が可能ですが、近年開催の例はありません)。土日の開催が多い中央競馬と異なり、曜日を問わず毎日レースが施行されています。ほとんどがダートコースのみの設定となっていますが、盛岡競馬場(岩手県)には全国で唯一芝コースが併設されているほか、帯広競馬場(北海道)ではサラブレッドの倍ほどの体重がある「ばん馬」がそりを曳き、直線コースに設定された坂を超えながらゴールを目指す「ばんえい競馬」が行われています。

地方競馬,大井競馬,アランバローズ
2021年東京ダービーを制したアランバローズ

馬券を買ってみよう

馬券の種類

競馬をより楽しむために、まずは馬券を買ってみましょう。馬券の種類のことを券種といい、おおまかに11の券種があります。

単勝…1着馬を当てる
複勝…3着以内に入る馬を1頭当てる(出走頭数が4頭以下の場合は販売なし、5~7頭の場合は2着以内)
応援馬券…1頭の馬の単勝・複勝を同時に購入する
枠連…1、2着馬の「枠番」の組み合わせを当てる
枠単…1、2着馬の「枠番」を順番通り当てる(一部の地方競馬のみ発売)
馬連…1、2着馬の「馬番」の組み合わせを当てる
馬単…1、2着馬を順番通り当てる
3連複…3着以内の3頭の組み合わせを当てる
3連単…1、2、3着馬を順番通り当てる
ワイド…3着以内の3頭のうち、どれか2頭の組み合わせを当てる
WIN5…指定された5レースの勝ち馬を全て当てる(中央競馬のみ発売)

まずは単勝や複勝を買ってレースを観戦しましょう。注目する馬が1頭でよく、当たり・はずれが分かりやすいのがメリットです。慣れるにしたがって予想に自信が持てるようになれば、馬連・馬単など2頭、3連複・3連単と3頭がかかわる券種を買いましょう。

さまざまな馬券の買い方

単勝や複勝は1頭の馬の着順が対象となるシンプルな券種ですが、2頭の馬を扱う馬連や馬単、ワイド、3頭の馬を扱う3連複や3連単は難易度が高くなります。
そのため、後者の馬券を買う場合は多くの組み合わせを買って的中を目指します。組み合わせを考える方法には主に「ながし」「フォーメーション」「ボックス」の3種類があります。

      

「ながし」

好走の可能性が高い馬が1頭以上いるが、その他の馬の実力差がはっきりしない場合に適した買い方です。このレースで馬単を購入すると仮定してみましょう。

メンバーで実力が抜けており、まず勝つだろうと予想される馬が1着になることを前提として予想を進めます。この馬を「」、または「軸馬」といいます。
ただ馬単は1,2着を順番通り当ててはじめて的中。2着馬も予想しなければいけません。
2着馬がひと通りに決められない時は複数の候補を選びましょう。この候補のことを「相手」といいます。

(例)馬番「1」の馬を軸、「2,3,4」を相手として馬単(流し)を購入する場合
→1,2着が「1→2」「1→3」「1→4」の3通りが的中

「フォーメーション」

先ほどの例では勝つ可能性が高い馬が1頭いましたが、1着候補が何頭か考えられるレースも存在します。そういった場合に頼りにしたいのがフォーメーション。上記の「流し」をアレンジした買い方です。

(例)馬番「1,2」の馬のどちらかが1着、
「2,3,4」のどれかが2着と予想して
馬単(フォーメーション)を購入する場合
→1,2着「1→2」「1→3」「1→4」「2→3」「2→4」の5通りが的中

流しと違い、購入する組み合わせの数が計算しにくいのが難点ですが、WIN!競馬ではフォーメーションの自動点数計算ができます。

「ボックス」

流し、フォーメーションで対応できない、より難解なレースは「ボックス」の出番。実力差がほとんどない混戦でおすすめしたい買い方です。
上記2例と違って着順ごとに候補を絞らず、上位に食い込めそうな馬を何頭かピックアップ。選んだ馬の中に1,2着馬がともに入っていれば的中となります。

(例)馬番「1,2,3,4」の馬単ボックスを購入する場合
→1,2着「1→2」「1→3」「1→4」
    「2→1」「2→3」「2→4」
    「3→1」「3→2」「3→4」
    「4→1」「4→2」「4→3」の12通りが的中

的中の可能性が高い一方、購入する組み合わせの数が膨大になるケースもある点に注意しておくべきでしょう。

馬券の購入方法

競馬場、場外馬券発売所で買う

        
マークカードの説明

競馬場や場外馬券発売所には「マークカード」と呼ばれる投票用紙があります。購入する馬券の種類や買い方によって多様なマークカードが用意されており(オーソドックスな緑のマークカード、「ながし」馬券が買いやすい青のマークカード、「ボックス・フォーメーション」馬券が買いやすい赤のマークカードなど)、最も適したものを選んで「競馬場・レース番号・券種・買い目・購入金額」をマークします。

各所に設置された投票機へ向かい、画面の指示に従いながら現金とマークカードを入れると馬券の購入が完了します。 その他、JRAにはスマートフォンで作成した買い目をQRコードとして生成し、マークカードの手間を省いた「スマッピー投票」、キャッシュレスで馬券購入ができ、購入金額に応じたポイント制度がある「UMACA」などのサービスがあります。

電話・インターネット投票で買う

        
即PAT,IPAT,A-PATの説明  

中央競馬の電話・インターネット投票は3種類。インターネット投票の「即PAT」、電話投票の「A-PAT」、クレジットカードを利用するインターネット投票の「JRAダイレクト」というラインナップになっています。
なかでもオススメは「即PAT」。JRAが指定する主要銀行口座があれば即日加入できます(※)。従来の投票サービスに比べて購入に関する制限が大幅に撤廃され(電話投票の「A-PAT」は専用口座を開設する性質上、購入開始まで2~4ヶ月の時間を要し、「JRAダイレクト」はJRA指定のクレジットカードがあれば即日加入できますが、馬券の購入締め切りがレース発走時刻5分前と早く、ひと月につき10万円までの購入制限があります)、スムーズな入出金を実現。馬券の購入締め切りはレース発走時刻1分前となります。

(※)「PayPay銀行」、「楽天銀行」、「三井住友銀行」、「三菱UFJ銀行」、「住信SBIネット銀行」、「ゆうちょ銀行」、「りそな銀行」、「埼玉りそな銀行」、「auじぶん銀行」。WIN!競馬では即PATの登録後、サービスに連携すればすぐに馬券が買えます。

地方競馬の購入では、JRAが上記の「即PAT」サービスを利用した「地方競馬IPAT」を提供していますが、日時、時間帯によって購入できないレースがあります。
地方競馬の全レースを購入したい場合は、東京都競馬株式会社が運営する投票サービス「SPAT4」がオススメ。中央と比べ馬券購入のポイント制度が充実しており、貯めたポイントで現金や各種グッズなどに交換が可能です。


レースを視聴しよう

中央競馬

長らくBS/CS放送の「グリーンチャンネル」への有料契約が必要でしたが、2023年3月25日よりJRA公式サイトで全レースの無料ライブ配信がスタートしました。 レース動画のみの視聴が可能となっており、グリーンチャンネルで放映されている出走馬の調教VTR、パドック映像などは配信されていません。
テレビではおおむね15時~16時の時間帯(主に10レース、11レース)に地上波での放送が行われています。

地方競馬

「地方競馬ライブ」、SPAT4などのサービス内で全レースの無料ライブ配信が実施されています。
テレビは一部地方局での中継、ビッグレースでは地上波やBSで放送枠が設定されているケースがあります。