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【BCクラシック】ソヴリンティ有終V一夜明け、陣営が語った歴史的偉業の足跡 初年度種付け料15万ドル

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BCクラシック制覇から一夜明けてリラックスムードのソヴリンティとモット師(右)ら厩舎関係者(C)Eclipse Sportswire/Breeders’ Cup Photos
 2日間の日程で開催された米国競馬の祭典「ブリーダーズC」から一夜明けた1日朝、前日のBCクラシックを制したソヴリンティ(牡4=W・モット、父イントゥミスチーフ)の物語は早くも新たな章に移行した。前日までの熱狂が冷めやらぬキーンランド競馬場(ケンタッキー州レキシントン)の厩舎地区、午前8時に競走馬としてのキャリアは正式に幕を下ろした。馬房を出て馬運車に乗り込み、ダーレー・アメリカが所有し、わずか5キロほどの距離にあるジョナベルファームへと向かった。

 今後は種牡馬として新たなキャリアを歩むことになる。前日の激闘の疲れを微塵も感じさせず、午前6時30分には穏やかな表情で草を食(は)み、存在感を放ち続けた。

 殿堂入りトレーナーのウィリアム・モット師(73)は早朝から集まった記者に対し、愛馬の偉業をしみじみと振り返った。

 「彼はゴドルフィン、私たちの厩舎、そして関係者全員のために本当に多くのことをしてくれました。昨日の大きな感動は私たちの期待通り、いや、それ以上の実力が彼に備わっていることを確信させてくれました」

 昨年、デルマーで開催されたBCクラシックはレース数日前に熱発し、無念の回避を余儀なくされた苦難の過去がある。さらに今年9月18日のベルモントパークにおけるジョッキークラブゴールドCも、膿瘍(のうよう=おできのような症状)の発症と、それに伴って1週間、調教を休んだことよって回避せざるを得なかった。万全の状態で大舞台に送り出すまでの道のりは、まさに試練の連続だった。

 「競馬には常に“誰が優れているか”についてのさまざまな声が上がります。最後は競馬場という現実の舞台で証明しなければならない。議論があるなら、そこで決着をつければいいのです。昨日の午後、それを完璧に成し遂げてくれました」

 オーナー兼生産者であるゴドルフィンの勝負服をまとい、通算成績は13戦8勝。その戦歴はG1のタイトルで埋め尽くされている。

 25年ケンタッキーダービー、ベルモントS、トラヴァーズS

 26年ホイットニーS、BCクラシック

 昨年は米年度代表馬に輝いた。そして迎えた26年シーズンも4戦2勝、2着1回、3着1回と抜群の安定感を誇り、年度代表馬の最有力候補となっている。

 モット師にとって、ソヴリンティは自身が手がけた歴史的名馬の系譜に連なる存在だ。95&96年シガー、23年コディーズウィッシュに続き、3頭目の年度代表馬。北米競馬における2年連続の年度代表馬選出となれば12&13年ワイズダン以来の快挙となる。

 「ダービーを勝つことには特別な意味がありますが、どのビッグレースも重要。どれ一つとして手放したくはありません」。ダーレー・アメリカは初年度種付け料を15万ドル(約2370万円)と発表。数々の栄光の頂点を極めたソヴリンティは種牡馬という次のステージに向けて静かに競馬場を去っていった。
(C)スポーツニッポン