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日々トレセンや競馬場など現場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」は美浦取材班の菊地一(24)が担当する。3月に新規開業した秋本大介師(45)に激動の半年間を振り返ってもらった。
あっという間の1年だった。昨年10月に中央競馬班に加わって早1年。100人を優に超える競馬関係者の名前と顔を覚えることから始まり、取材の仕方、原稿の書き方、予想精度の向上など…。学ぶべきことが多く、時が過ぎるのも早かった。3月に新規開業した秋本師もまた、多忙で試行錯誤の日々を送っている。
「最初は分からないことが多くて、周りの人に助けてもらいながらやってきた。少しずつようやく慣れてきたかなというところです。勝った時はうまくいったのかなと思うけど、それ以上に結果が出ないことが多い。失敗から学んで、いろいろ試していることの方が多いですね」
09年にJRA競馬学校厩務員課程に入学、卒業後は日本だけでなく英国、オーストラリアでも修業した。帰国後は木村厩舎、菊川厩舎で主に調教助手として馬づくりに携わり、24年12月に調教師試験に合格した。開業して5勝をマーク。同期の橋田師に次ぐ重賞制覇はお預けとなったが、新潟2歳Sではトウシンマジックで重賞初挑戦2着と存在感を示した。
開業前には「スタッフが楽しく働ける厩舎をつくりたい」と、理想の厩舎像を掲げた。ここまでを振り返り「なかなか厳しいですね。そこを何とか忘れずにやりたいですけど、やっぱり苦しい時期の方が多いので…」と苦笑いを浮かべた。
7月26日に挙げた4勝目(トウシンマジック)を最後に2着2回、3着7回と足踏み。前週日曜の阪神1R(コスモゴレアドール)を鼻差で制して終止符を打ったが、勝ちきれない日々が2カ月も続いた。「それ(楽しくやる)どころじゃないというか、悩むことが多いですね。勝った時は喜びが大きいけど、喜びは一瞬で忘れてしまいます」。どんなトップトレーナーでも負けることの方が多い。もがき苦しみながら、理想の厩舎像を追い求めていく日々だ。
やりがいも大きい。調教助手時代は担当馬のみに携わっていた。今は管理馬全頭に加え、厩舎の大黒柱としての責任感が伴う。「生産者や馬主さん、マスコミの方もそうですね。いろんな方と知り合えて、調教師になって良かったと思う。世界が広がったなと感じる」と表情は充実感に満ちていた。
今秋は“厩舎の希望”トウシンマジックとともに重賞、G1タイトルを狙う。「たくさんメディアの方に取り上げていただいて、厩舎を知ってもらえるようになった。本当に手がかからない馬。調整過程の仕方も学ばさせてくれた」。秋本厩舎にとって、かけがえのない存在だ。この後は京王杯2歳S(11月7日、東京)から朝日杯FS(12月20日、阪神)を予定。苦しみ、悩みを全て吹き飛ばすような大きな勝利を期待する。
◇秋本 大介(あきもと・だいすけ)1981年(昭56)9月1日生まれ、神奈川県出身の45歳。12年から美浦・木村厩舎、16年から美浦・菊川厩舎で主に調教助手として従事。24年に調教師試験合格。26年5月23日の新潟1R(ランフォースマイル)で初勝利。バイブルは藤沢和雄元調教師の著書「競走馬私論」。JRA通算98戦5勝。
あっという間の1年だった。昨年10月に中央競馬班に加わって早1年。100人を優に超える競馬関係者の名前と顔を覚えることから始まり、取材の仕方、原稿の書き方、予想精度の向上など…。学ぶべきことが多く、時が過ぎるのも早かった。3月に新規開業した秋本師もまた、多忙で試行錯誤の日々を送っている。
「最初は分からないことが多くて、周りの人に助けてもらいながらやってきた。少しずつようやく慣れてきたかなというところです。勝った時はうまくいったのかなと思うけど、それ以上に結果が出ないことが多い。失敗から学んで、いろいろ試していることの方が多いですね」
09年にJRA競馬学校厩務員課程に入学、卒業後は日本だけでなく英国、オーストラリアでも修業した。帰国後は木村厩舎、菊川厩舎で主に調教助手として馬づくりに携わり、24年12月に調教師試験に合格した。開業して5勝をマーク。同期の橋田師に次ぐ重賞制覇はお預けとなったが、新潟2歳Sではトウシンマジックで重賞初挑戦2着と存在感を示した。
開業前には「スタッフが楽しく働ける厩舎をつくりたい」と、理想の厩舎像を掲げた。ここまでを振り返り「なかなか厳しいですね。そこを何とか忘れずにやりたいですけど、やっぱり苦しい時期の方が多いので…」と苦笑いを浮かべた。
7月26日に挙げた4勝目(トウシンマジック)を最後に2着2回、3着7回と足踏み。前週日曜の阪神1R(コスモゴレアドール)を鼻差で制して終止符を打ったが、勝ちきれない日々が2カ月も続いた。「それ(楽しくやる)どころじゃないというか、悩むことが多いですね。勝った時は喜びが大きいけど、喜びは一瞬で忘れてしまいます」。どんなトップトレーナーでも負けることの方が多い。もがき苦しみながら、理想の厩舎像を追い求めていく日々だ。
やりがいも大きい。調教助手時代は担当馬のみに携わっていた。今は管理馬全頭に加え、厩舎の大黒柱としての責任感が伴う。「生産者や馬主さん、マスコミの方もそうですね。いろんな方と知り合えて、調教師になって良かったと思う。世界が広がったなと感じる」と表情は充実感に満ちていた。
今秋は“厩舎の希望”トウシンマジックとともに重賞、G1タイトルを狙う。「たくさんメディアの方に取り上げていただいて、厩舎を知ってもらえるようになった。本当に手がかからない馬。調整過程の仕方も学ばさせてくれた」。秋本厩舎にとって、かけがえのない存在だ。この後は京王杯2歳S(11月7日、東京)から朝日杯FS(12月20日、阪神)を予定。苦しみ、悩みを全て吹き飛ばすような大きな勝利を期待する。
◇秋本 大介(あきもと・だいすけ)1981年(昭56)9月1日生まれ、神奈川県出身の45歳。12年から美浦・木村厩舎、16年から美浦・菊川厩舎で主に調教助手として従事。24年に調教師試験合格。26年5月23日の新潟1R(ランフォースマイル)で初勝利。バイブルは藤沢和雄元調教師の著書「競走馬私論」。JRA通算98戦5勝。
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