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【競馬人生劇場・平松さとし】昨年のスプリンターズSを制したのは、ウインカーネリアン(美浦・鹿戸雄一厩舎)。悲願のG1初制覇は、実にデビューから33戦目のことだった。そのうち24戦で手綱を取っていたのが三浦皇成騎手であり、とりわけ22年5月以降は、3度の海外遠征を含む18戦全てに騎乗し続けてきた。
継続騎乗が決まったきっかけは「ゲートの難しさを考えると、自厩舎の皇成が乗り続けたほうがいい」という鹿戸師の判断だった。コンビ再結成からいきなり3連勝を飾り、関屋記念(G3)を制した時には、このタッグがハマったかと思われた。だが、その後14戦でつかんだ勝利はわずか一つ。「オーナーをはじめ、信頼して乗せ続けてくださる皆さんに、結果で応えられないことが心苦しかったです」。誰よりもふがいなさをかみしめていたのは、他ならぬ三浦騎手自身だった。
「自分でなければG1を勝てていたのではないか」。そんな思いが頭をよぎった時、担当の椎名寿雄厩務員からかけられたひと言が、三浦騎手の心を支えた。
「皇成とG1を勝ちたい」
ウインカーネリアンはゲートの難しさに加え、爪が弱かった時期や急に立ち上がる癖など、扱いの難しい馬だった。その世話に苦労を重ねてきた椎名厩務員なら「勝ってくれる騎手なら誰でもいい」と言ったとしても、誰も責められなかったはずだ。それでも「皇成で勝ちたい」と言い切った。この言葉に三浦騎手が奮い立った。結果、ウインカーネリアンは見事にG1制覇を果たした。三浦騎手自身はデビュー18年目、127度目のG1騎乗で待ちに待った勝利だった。
「自分はともかく、カーネリアンも8歳になっていました。引退が頭をよぎる中で、この馬を信じ続けてきた関係者の気持ちに、馬自身が応えてくれました」
鞍上は最後まで、自らの手柄を誇ることなく、ただ馬を称え続けた。
あれから1年。9歳になったウインカーネリアンは、今年もまたスプリンターズSに挑む。連覇の懸かる鞍上は、もちろん三浦皇成騎手だ。応援したい。(フリーライター)
継続騎乗が決まったきっかけは「ゲートの難しさを考えると、自厩舎の皇成が乗り続けたほうがいい」という鹿戸師の判断だった。コンビ再結成からいきなり3連勝を飾り、関屋記念(G3)を制した時には、このタッグがハマったかと思われた。だが、その後14戦でつかんだ勝利はわずか一つ。「オーナーをはじめ、信頼して乗せ続けてくださる皆さんに、結果で応えられないことが心苦しかったです」。誰よりもふがいなさをかみしめていたのは、他ならぬ三浦騎手自身だった。
「自分でなければG1を勝てていたのではないか」。そんな思いが頭をよぎった時、担当の椎名寿雄厩務員からかけられたひと言が、三浦騎手の心を支えた。
「皇成とG1を勝ちたい」
ウインカーネリアンはゲートの難しさに加え、爪が弱かった時期や急に立ち上がる癖など、扱いの難しい馬だった。その世話に苦労を重ねてきた椎名厩務員なら「勝ってくれる騎手なら誰でもいい」と言ったとしても、誰も責められなかったはずだ。それでも「皇成で勝ちたい」と言い切った。この言葉に三浦騎手が奮い立った。結果、ウインカーネリアンは見事にG1制覇を果たした。三浦騎手自身はデビュー18年目、127度目のG1騎乗で待ちに待った勝利だった。
「自分はともかく、カーネリアンも8歳になっていました。引退が頭をよぎる中で、この馬を信じ続けてきた関係者の気持ちに、馬自身が応えてくれました」
鞍上は最後まで、自らの手柄を誇ることなく、ただ馬を称え続けた。
あれから1年。9歳になったウインカーネリアンは、今年もまたスプリンターズSに挑む。連覇の懸かる鞍上は、もちろん三浦皇成騎手だ。応援したい。(フリーライター)
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