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夏競馬の水曜企画「夏色思い」。東京本社・後藤光志(30)が担当する第5回の自由研究テーマは「あの馬は今!?」。現役時代にG15勝を挙げた名牝メジロドーベルは現在、離乳した当歳から1歳の子馬の面倒を見るリードホースとして余生を過ごしている。けい養先のレイクヴィラファーム(北海道洞爺湖町)を訪問し、同馬を担当する的野裕紀子さんにたっぷり話を聞いた。
洞爺湖のほとりにあるレイクヴィラファーム。北に標高1898メートルの羊蹄山、南に噴火湾を望む豊かな自然に囲まれた放牧地に名牝メジロドーベルの姿があった。ゆったりと歩を進め、自分のペースで草を食(は)む。ふっくらと見せる馬体は優に500キロ超。御年32歳というのが信じられないほど若々しい。担当する的野さんは「今は530〜40キロくらい。結構あるんですよ。背中はさすがに落ちてきましたけど、体はふっくらしている。歯と爪と内臓が強いです。獣医師さんに診てもらった記憶がほとんどないですからね」と頼もしそうに愛馬を見つめる。
99年の現役引退後に故郷のメジロ牧場で繁殖入り。現在は同牧場を引き継いだレイクヴィラファームでリードホースとして活躍している。主な役割は当歳馬の“保育士”役だ。的野さんは「母と離れた子はご飯を食べられなくなったり、群れにうまくなじめなかったり、不安定になる馬がいますが、先生がいるとそこに集まってくる。群れの生活リズムを教えてくれるんです」と説明する。
ただ面倒見が良いだけではない。「母馬がいる時は自分から親子の方には行かない。子を守ろうとして、母馬は気が立つんです。母がいなくなると自分から子供の方に行ってくれる。離乳したんだな、不安なんだなと感じてるんでしょうね。親子でいる時は邪魔をしない、主張しないところが凄く賢い。自分も繁殖をやっていたから分かるんだろうなと」。豊富な経験を生かした絶妙な距離感が、温かい“安心感”を生んでいる。
しかし、当初はリードホースになる予定はなかったという。的野さんは「ドーベルが繁殖を引退して、たまたま群れにいた時、離乳後の男の子で群れに入っていけない子がいた。1頭でずっと鳴いていたんですけど、その子にドーベルが自分から行ってくれた。そこでリードホースに向いているかなとなって“採用”に」ときっかけを明かす。その牡馬は今年、京都ハイジャンプを制したシホノスペランツァ。「ドーベルが見てくれた1頭目。そこからがスタート」と目を細める。
競走馬として生を受けてから32年。繁殖生活を経て、“第3の馬生”を歩んでいるドーベル。「ここまでできるリードホース、このレベルの後継者はいないですからね」と的野さん。これからも牧場の母として、子供たちの“未来”を支えていく。
○…レイクヴィラファームは全ての生産馬をサラブレッドセールに上場するマーケットブリーダー。「レイクヴィラファームに関わるすべての人を幸せに」をモットーに運営されている。その一つの指標となるのが“勝利”だ。生産馬の今年のJRA成績は【28・17・14・171】。勝率12.2%は延べ200頭以上が出走した生産者の中でダーレー・ジャパン・ファームに次ぐ2位。岩崎義久代表は「とにかく1つ勝てる馬を育てていくことを大切にしています。馬はとても高いですから。(購買者には)勝った時の特別な喜びを味わってほしい」と話す。今夏デビューの2歳世代ではジーティーマイカとミカミッチーの2頭が勝ち上がり、さらなる活躍が期待される。
洞爺湖のほとりにあるレイクヴィラファーム。北に標高1898メートルの羊蹄山、南に噴火湾を望む豊かな自然に囲まれた放牧地に名牝メジロドーベルの姿があった。ゆったりと歩を進め、自分のペースで草を食(は)む。ふっくらと見せる馬体は優に500キロ超。御年32歳というのが信じられないほど若々しい。担当する的野さんは「今は530〜40キロくらい。結構あるんですよ。背中はさすがに落ちてきましたけど、体はふっくらしている。歯と爪と内臓が強いです。獣医師さんに診てもらった記憶がほとんどないですからね」と頼もしそうに愛馬を見つめる。
99年の現役引退後に故郷のメジロ牧場で繁殖入り。現在は同牧場を引き継いだレイクヴィラファームでリードホースとして活躍している。主な役割は当歳馬の“保育士”役だ。的野さんは「母と離れた子はご飯を食べられなくなったり、群れにうまくなじめなかったり、不安定になる馬がいますが、先生がいるとそこに集まってくる。群れの生活リズムを教えてくれるんです」と説明する。
ただ面倒見が良いだけではない。「母馬がいる時は自分から親子の方には行かない。子を守ろうとして、母馬は気が立つんです。母がいなくなると自分から子供の方に行ってくれる。離乳したんだな、不安なんだなと感じてるんでしょうね。親子でいる時は邪魔をしない、主張しないところが凄く賢い。自分も繁殖をやっていたから分かるんだろうなと」。豊富な経験を生かした絶妙な距離感が、温かい“安心感”を生んでいる。
しかし、当初はリードホースになる予定はなかったという。的野さんは「ドーベルが繁殖を引退して、たまたま群れにいた時、離乳後の男の子で群れに入っていけない子がいた。1頭でずっと鳴いていたんですけど、その子にドーベルが自分から行ってくれた。そこでリードホースに向いているかなとなって“採用”に」ときっかけを明かす。その牡馬は今年、京都ハイジャンプを制したシホノスペランツァ。「ドーベルが見てくれた1頭目。そこからがスタート」と目を細める。
競走馬として生を受けてから32年。繁殖生活を経て、“第3の馬生”を歩んでいるドーベル。「ここまでできるリードホース、このレベルの後継者はいないですからね」と的野さん。これからも牧場の母として、子供たちの“未来”を支えていく。
○…レイクヴィラファームは全ての生産馬をサラブレッドセールに上場するマーケットブリーダー。「レイクヴィラファームに関わるすべての人を幸せに」をモットーに運営されている。その一つの指標となるのが“勝利”だ。生産馬の今年のJRA成績は【28・17・14・171】。勝率12.2%は延べ200頭以上が出走した生産者の中でダーレー・ジャパン・ファームに次ぐ2位。岩崎義久代表は「とにかく1つ勝てる馬を育てていくことを大切にしています。馬はとても高いですから。(購買者には)勝った時の特別な喜びを味わってほしい」と話す。今夏デビューの2歳世代ではジーティーマイカとミカミッチーの2頭が勝ち上がり、さらなる活躍が期待される。
(C)スポーツニッポン