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【朝日杯FS】(8)カヴァレリッツォが差す 先行勢尻目に外からズバッと

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カヴァレリッツォ
 熱戦が続く秋のG1シリーズも、いよいよ終盤戦へ。明日は2歳マイル王決定戦「第77回朝日杯FS」だ。先週スターアニスが制した同舞台の阪神JFにヒントがある。展開を予想の切り口に、的中に迫る大阪本社・田村達人が雨予報を踏まえて◎を託すのは…。渋った馬場とコース替わりを味方にできる5枠8番カヴァレリッツォに決めた。

 先週日曜は同じ舞台の阪神マイルで2鞍が行われた。阪神JFはレース全体の上がり3Fが35秒3と消耗戦で先行勢は総崩れ。馬場の真ん中から突き抜けた勝ち馬スターアニスを含め、差し馬が上位を独占した。同条件だった12Rも直線、馬群の外から伸びた馬のワンツー決着。外差しが目立った要因は前夜から激しく降った雨の影響が大きい。

 晴れなら馬場傾向はガラッと変わる可能性もあるが、明日も雨予報。開催3週目で、より外差しの傾向が顕著に表れるはず。良馬場以外で行われた直近の朝日杯FSは中山から阪神に舞台を移した14年(やや重)でダノンプラチナが出走メンバー最速の上がり3F35秒4で差し切りV。先週の阪神JFと同じような結果だった。

 展開は前走、逃げ切りで初勝利を飾ったカクウチがハナを主張する。14頭立てと例年より頭数は少ないが前々で運びたい馬も多く、そこまでペースは緩まない。道中は平均〜やや速めで流れる。今の馬場傾向に加え、ゴール前は急坂が待ち受けているコース形態。人気を集める先行馬のリアライズシリウスダイヤモンドノットにとって厳しい条件がそろった。

 狙いは差し馬。そして雨の影響で水分を含む馬場なら上がり3F33秒台の切れ味は必要ない。◎カヴァレリッツォが最有力だ。スタートから行き脚がつかなかった前走デイリー杯2歳Sは粗削りな競馬で、完璧に立ち回った勝ち馬アドマイヤクワッズとタイム差なしの2着。2歳特有の若さはあるがポテンシャルは相当高い。前走内容から持続力型の印象があるが、道悪を苦にしない回転の速いピッチ走法。瞬時にトップスピードまで加速できる反応の良さは勝負どころで下り坂がある京都より、直線に入るまでじっと運べる阪神の方が合うはず。

 枠も馬場のいいところを選んで走れる5枠8番はベスト。道中は中団で脚をため、直線は内ラチ沿いで苦しむ先行勢を尻目に外からズバッと差し切る。 
(C)スポーツニッポン