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【中日新聞杯】シェイクユアハート完勝! 待望重賞初制覇に古川吉も喜び爆発「ついにこの日が…」

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中日新聞杯を制したシェイクユアハート(8)、鞍上の古川吉洋はガッツポーズ(撮影・椎名 航)
 師走のハンデ重賞「第61回中日新聞杯」が13日、中京競馬場で行われ、古川吉洋(48)が騎乗した3番人気シェイクユアハートが中団待機策から差し切り、重賞初Vを飾った。鞍上が宮徹師(65)とのタッグで手にした重賞タイトルは、アインブライドとのコンビでG1初制覇を飾った97年阪神3歳牝馬S(現阪神JF)以来、28年ぶりとなった。

 「ついに、この日が来た」。検量室前に引き揚げてきた古川吉が喜びを爆発させる。通算5個目の金メダルは初めての重賞タイトル。それを手にするまでメダルの数は銅が5個、銀は実に9個を数えた。“善戦ホース”のレッテルをあざ笑うかのような完勝劇。「ようやった!ようやった!」。21度目タッグの相棒を熱烈に愛撫(あいぶ)した。

 前半5Fは60秒3と平均的なラップが刻まれたが、一筋縄ではいかないメンバー構成。「早めに動く馬がいたのでそこだけ待って」と古川吉。捲り上がったジューンテイクの直後にぴったりとつけて浮上すると、「いつも通りいい脚を使ってくれた」と上がり3F33秒2の末脚を繰り出す。ハンデ戦らしく内から外からライバルが迫るが、体一つ抜け出してゴールに飛び込んだ。その瞬間、馬上で力強く右拳を握りしめてガッツポーズ。11日に調教師試験に合格した和田竜と同期で30年目の大ベテランは「久しぶりにしたよ」と照れ笑いで振り返った。

 14年高松宮記念(コパノリチャード)以来、11年ぶりのJRA重賞勝利となった宮師は「うまく乗ってくれた」と喜色満面で鞍上に最敬礼。“惜敗病”を完全に払拭した愛馬には「ちょっと成長したかな。馬は良くなっているし、まだまだ元気」と目を細めた。5歳秋を迎えてますます盛んな大器晩成型。来年はさらなる大舞台でも心を揺さぶる走りを見せてくれるだろう。 

 ◆シェイクユアハート 父ハーツクライ 母ルンバロッカ(母の父スリペカン) 20年3月30日生まれ 牡5歳 栗東・宮厩舎所属 馬主・吉田千津氏 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績27戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億9978万2000円 馬名の意味は心を揺さぶる。
(C)スポーツニッポン