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【ジャパンC】カランダガン 外国馬20年ぶり頂点 世界レコード2分20秒3で“最強馬”の実力証明

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ジャパンCを制したカランダガンとバルザローナ騎手(左から2頭目)
 世界王者が真の強さを見せつけた。中央競馬の国際招待G1「第45回ジャパンカップ」は11月30日、東京競馬場で行われ、唯一の外国馬カランダガン(セン4=仏グラファール)が2分20秒3のレコードタイムで勝利。レーティング世界No・1の実力を誇示する圧巻の走りで、外国調教馬として20年ぶりの優勝を飾った。同馬はJRAの指定外国競走を勝っているため、1着賞金5億円に加えて褒賞金300万ドル(約4億6800万円)も獲得。1日で10億円近いビッグマネーを手にした。

 日本代表の若きエースと、今年の欧州年度代表馬に選ばれたフランス代表の意地が激しくぶつかり合ったゴール前。スタンドのボルテージが最高潮になったラスト200メートルのマッチレースは、1歳年長のカランダガンに頭差で軍配が上がった。

 ジャパンCウイークのみ設置されるロンジン社の大型掲示板に計時された優勝タイム2分20秒3は、18年にアーモンドアイが記録した2分20秒6の世界レコードを0秒3更新。そして外国馬による勝利は05年アルカセット以来20年ぶり。フランス馬の勝利に至ってはレース創設当初の87年ルグロリュー以来、実に38年ぶりだった。日本馬が絶対有利という近年の常識を覆す、まさに記録ずくめの勝利。殊勲の鞍上バルザローナは「(20年は)長い年月という気がするが、カランダガンにとっては最高のチャレンジができた。騎乗できて大変誇りに思う。欧州の最優秀馬が日本一の馬にもなった。本当に誇り高い年度代表馬だ」とパートナーに最大限の賛辞を贈った。

 レースはゲートが開いた瞬間にアドマイヤテラがつまずき落馬。カラ馬のまま先頭で入線し、その影響でゴール後に2頭が落馬する波乱の展開。それでも数々の修羅場をくぐり抜けてきた欧州の名手は冷静だった。「外の馬が寄ってきてキツいシーンもあったが、その後は好位置でリズムを取れた」。中団で脚をため、直線では前の1番人気マスカレードボールを目標に猛スパート。「ルメールの馬に付いて行けば先頭に近づけると考えた。今までもルメールと競い合ったことはよくあるが、坂の上で私の前を走っている展開は満足だった」。日本競馬に精通するフランス人騎手を徹底マーク。作戦が功を奏した鞍上は「勝てたポイントを一つ挙げるなら?」という質問に「最も優秀な馬に乗れたことだ」と誇らしげに胸を張った。

 外国馬もジャパンCを勝てる。そう世界中に知らしめたことで来年以降、来日する海外の強豪は増えるかもしれない。レースの可能性を広げたという意味でも価値ある勝利。この日、競馬場に詰めかけた7万7029人の観衆は歴史が変わる瞬間の目撃者となった。

 ◆カランダガン 父グレンイーグルス 母カラヤナ(母の父シンダー)21年1月27日生まれ セン4歳 仏・グラファール厩舎 馬主・アガ・カーン・スタッズ 生産者・アイルランドのアガ・カーン牧場 戦績14戦8勝(重賞7勝目) 総獲得賞金 約12億3068万円(戦績、賞金ともにJRA、海外通算)。
(C)スポーツニッポン