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【マイルCS】(17)ソウルラッシュ 外差し連覇だ!勝負は後半4F

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ソウルラッシュ
 G1予想企画「展開王」は数多くある予想ファクターの中から展開面にスポットを当てて、勝ち馬をあぶり出す。秋のマイル王を決める「第42回マイルCS」は大阪本社・田村達人が担当する。この舞台は3角の下り坂からペースが速くなり、後半4F勝負になるのが特徴。求められる適性はスピードの持続力だ。この流れが得意な昨年の覇者に◎を託す。

 まずはマイルCSのコース分析から。スタート地点は2角のポケット。最初の3角まで約700メートルと長い直線が続く。向正面の半ばまで平たんで序盤からスピードが乗りやすいのが特徴。意外とペースは流れる。3角の高低差4・3メートルの坂を上り切れば、淀の名物である下り坂が待っている。ここでロングスパートを仕掛ける馬は多く、中盤からペースが上がって後半4Fの勝負になる。この下りを利用しながら加速し、スピードを保ったままゴールを駆け抜けられるかが鍵。この舞台は単純なスピード自慢では勝てない。スタミナや持続力など総合力が求められる。

 今年は逃げ馬がいない。ウインマーベルが初速の差で先頭に立つ可能性が高い。それをガイアフォースジャンタルマンタルあたりがマーク。一見、スロー濃厚の顔触れだが、先行勢は切れ負けを避けたい馬が多く、リズム重視でも平均ぐらいで流れそうだ。

 残り800メートル付近から下り坂に入る。東京など他場なら、まだ脚をためている段階だが、京都はここが勝負どころ。中団で進めるアスコリピチェーノソウルラッシュなど後続が一斉にスパートをかける。コース形態上、ある程度早く踏まないといけなくなる逃げ馬や先行馬は例年、最後で甘くなる。実際、京都開催に戻った過去2年は23年ナミュール、昨年はソウルラッシュが差し切りV。今年も狙いは差し馬だ。

 本命は昨年の勝ち馬ソウルラッシュ。この舞台に最も適した後半4Fを全力で走り切れる「スピード持続力型のマイラー」で、苦手なギアチェンジは徐々に加速できる「下り坂」で補うことができる。長所を最大限に生かし、短所を克服できる当舞台は【2・1・1・0】と相性の良さは言うまでもない。

 先週エリザベス女王杯は直線、内ラチ沿いから6、7頭分を空けて走るほど内側が荒れていた。今週からCコース替わりで多少のカバーはできるが、外差しの傾向は続くとみる。過去10年で最多4勝を挙げる8枠(17番)はむしろ歓迎。昨年、G1制覇を飾った当舞台なら東京の安田記念、富士Sで敗れた2頭を逆転できる。 
(C)スポーツニッポン