◇鈴木康弘氏「達眼」馬体診断

　メイショウタバルの瞳には父親の面影があります。父ゴールドシップを思い起こさせる射すくめるような目。「目は心の窓」といいますが、そのきつい目から激しい気性がうかがえます。

　マイラー体形でも2200メートルの宝塚記念を押し切った。負けん気の強さで距離の壁を乗り越えるのがこの父系血統の凄み。ただし、今回は懸念材料が一つ。ひと夏越して人の腕力では抑えられないほど首差しに筋肉パワーがついている。はやる気持ちをいかにそらして走らせるかが浮沈の鍵です。陣営にとって武豊騎手の手綱は一騎当千を得た思いでしょう。掛かる馬に日本で一番うまく乗れるジョッキーですから。当たりの柔らかさにかけては右に出る騎手がいません。