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【毎日王冠】レーベンスティール復活V 4度目の重賞制覇 津村雪辱「結果を出したいなと」

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毎日王冠を制したレーベンスティール(9)(撮影・村上 大輔)
  東京のG2「第76回毎日王冠」は道中3番手を追走したレーベンスティールが直線、鋭く伸びて昨年オールカマー以来、4度目の重賞制覇を果たした。

 17年にこのレースを制した父リアルスティールの影を追い、開幕週の府中ターフをさっそうと駆け抜けた。5歳馬レーベンスティールが約1年ぶりの美酒。グレード制導入(84年)後では、サクラユタカオー(86年)とトゥナンテ(00年)、ダイワメジャー(06年)とカレンブラックヒル(12年)に次ぐ史上3頭目の父子制覇を成し遂げた。津村は昨年の新潟大賞典(11着)以来となる2度目のコンビで雪辱を果たした。「悔しい思いをしたので、何とかここで結果を出したいなという気持ちだった」と安堵(あんど)の表情。王冠も似合っていた。

 課題の折り合いに成長が見えた。抜群のスタートから3番手を確保。近2走とは違って、しっかり我慢が利いている。絶好の手応えで迎えた直線。残り200メートル付近で1番人気サトノシャイニングを捉える。あとは逃げるホウオウビスケッツをかわすだけ。激しい叩き合いを制した。勝ちタイムはコースレコードに0秒1差迫る1分44秒0。充実の内容で4つ目の重賞タイトルを獲得した。

 中間は気性面の課題克服に努めた。穂苅助手は「厩舎としての色を消さないまま、さらにやれることはないかと考えた」と振り返る。一方、津村は「馬場に出すのを最後にしたり、さまざまな工夫をしてくれた。凄く成長しているなと感じた」と効果を感じ取った。自慢の末脚を取り戻した。

 次走は未定ながら、鞍上は「やっぱり力がある。今回も良いメンバーで勝っているので、G1の舞台で活躍できるように後押しできれば」と秋の大舞台を見据えた。大人になった素質馬が、混戦の中距離路線の主役候補に名乗りを上げた。

 レーベンスティール 父リアルスティール 母トウカイライフ(母の父トウカイテイオー)20年3月8日生まれ 牡5歳 美浦・田中博厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道日高町の広富牧場 戦績14戦6勝(うち中央13戦6勝、重賞4勝目) 総獲得賞金2億6354万4000円 馬名の由来は生きざま(ドイツ語)。
(C)スポーツニッポン