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【凱旋門賞】坂口師 ビザンチンドリームで狙う!16年春仏G1エイシンヒカリ圧勝劇の再現へ

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ビザンチンドリームの様子を見る坂口師(右)
 衝撃が走った10馬身差の圧勝劇から9年。再びフランスで世界を驚かせる準備は整っている。ビザンチンドリームを管理する坂口師はかつて、父で元調教師の正則氏の下でエイシンヒカリの調教役を務めた。同馬は16年春にシャンティイ競馬場に滞在。仏G1イスパーン賞で地元の強豪を圧倒した。

 競馬一家で育った師でも「挑戦できるとは思っていなかった」と語る高嶺の凱旋門賞。ビザンチンは本番と同じコースで行われたフォワ賞を制した。「メンバーがそろっていた中で勝てたのは大きかった。マーフィー騎手も“凄く状態がいいので、あとは維持するだけで十分”と言ってくれました」と手応えを口にする。

 戦いながら強くなり、その才能は4歳になった今年、覚醒した。初の海外遠征だったサウジアラビアのG2レッドシーターフHCを快勝。天皇賞・春2着→フォワ賞1着で評価は揺るぎないものになった。古馬で完熟を迎える上昇曲線はエイシンヒカリと重なる。「共通点は抜けた能力があるところ。気性的にはビザンチンの方が扱いやすい」。海外G1・2勝の名馬と同様、ビザンチンもシャンティイ競馬場で調整を進めており「僕にとっては全く初めてではない。そういう点では経験が生きています」と成功体験が糧となっている。

 1969年スピードシンボリの日本馬初挑戦から56年。ビザンチンの血統表には父エピファネイア、母父ジャングルポケット、父母父スペシャルウィークと3頭のジャパンC勝ち馬の名が刻まれている。2400メートルで日の丸を背負って輝く血を継承したドリーマーが新時代の扉をこじ開け、伝説になる。
(C)スポーツニッポン