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【スプリンターズS】初G1制覇の三浦皇成は涙 127回目での悲願に「諦めたら終わり」 万雷の拍手

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<中山11R・スプリンターズS>ウインカーネリアンにキスする騎乗した三浦(撮影・河野 光希)
 ◇G1・スプリンターズS(2025年9月28日 中山芝1200メートル)

 今秋JRA・G1の開幕戦となる電撃6FのG1「スプリンターズS」は単勝11番人気のウインカーネリアンが制し、G1初制覇を飾った。アタマ差の2着に7番人気のジューンブレア、3着に2番人気のナムラクレアが入った。勝ちタイムは1分6秒9。

 スタートよく飛び出し、2番手で追走。最後はジューンブレアとの追い比べとなったが、競り合いを制した。1番人気で史上6頭目の同一年の春秋スプリントG1制覇を狙ったサトノレーヴは4着に終わった。

 ウインカーネリアンに騎乗した三浦皇成はJRA・G1は127回目の挑戦で初勝利。勝利ジョッキーインタビューで「長かったなと。本当に長かったですね。この馬とずっとコンビを組ませていただいて、この馬が一番走れるリズムというのは自分が一番知っていると自信を持っていたので。今日は枠関係なしに、この馬のいちばん走れるリズムとだけを考えてました」と語った。

 最後の追い比べには「もう、頼むと。カーネリアン頼むと、それだけでしたけど、本当に追いながら、この馬との本当に長いコンビ組ませてもらった、いろんなことが頭に思い浮かんできて…。歳も8歳という歳でチャンスも本当に少なくなってきたので。なんとか意地でもここは勝たせてあげたいって、それだけで乗っていました」と思いを込めた。

 127回目の挑戦でついに勝った。「誰もが、自分でも本当に勝てないんじゃないかって思った時期もありましたけど、逆に120何回も勝てない自分を応援してくださるオーナー、これだけのたくさんのファンがいて、諦めずに僕を応援してくれてたんで、僕はなんとかその気持ちに応えなきゃっていう気持ちで焦ってた時期もありましたけども、こうやって叶うことができて良かったと思っています」と話すと、満員のファンから万雷の拍手が送られた。

 「本当にデビューしてから18年間、自分でもこんなに長く乗っていたんだと皆さんに感謝する一方で、18年間G1っていうところに手が届かなかったので。ただ、本当に諦めたら終わりだなと。諦めずに頑張っていれば、こうやって周りの方が見ていてくれて、その中でこれだけの声援に応えることができたっていうのは本当に騎手やってて今一番幸せな時間ですね。本当にこれからも、人馬無事にいいパフォーマンス、そして、ファンの方がもっともっと競馬好きになっていただけるように、僕もしっかり騎手として頑張っていければなと思ってます。本当に今日はありがとうございました」と話した。

 ▼スプリンターズS 1990年にG1昇格。99年までは暮れの中山開催だったが、2000年より秋の中山最終週に移行。これまで新潟で2度の代替開催が行われた。
(C)スポーツニッポン