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【CBC賞】インビンシブルパパ逃げるが勝ち!直線で二枚腰 佐々木は2日連続重賞V

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CBC賞を制したインビンシブルパパ(撮影・中辻颯太)
 サマースプリントシリーズ第4戦「第61回CBC賞」が10日、中京競馬場で行われ、5番人気インビンシブルパパが逃げ切った。ダート短距離で5勝を挙げ、芝替わり2戦目で重賞初制覇。この勝利で同シリーズ13ポイントとなり、1位に躍り出た。初コンビの佐々木大輔(21)はエルムSに続いて土日重賞制覇となった。

 ピンク色の帽子と勝負服が外から一気の快逃劇。外枠からダッシュ力を生かして先頭に立ったインビンシブルパパはスッと内ラチ沿いをキープ。そこからマイペースに持ち込み、堂々と逃げ切った。初コンビを組んだ佐々木は土曜のエルムSに続いて連日の重賞V。検量室に引き揚げてくると高らかに拳を突き上げた。「中京に乗りに来て良かったですね。よく粘ってくれた」と相棒をねぎらった。

 17番枠からの発走もお構いなし。天性のスピードを生かして先手を奪った。「ハナにはこだわらなくていいと先生(伊藤大師)と話していたけど速かったので行きました。できる限りペースを落とそうと思い、うまいことリラックスして走れた」と勝因を振り返る。

 前半3F通過は34秒0。絶妙のペースを刻みながら後続を引きつけて直線へ。二枚腰を発揮して再加速すると、他馬を寄せつけずに半馬身差でゴールを駆け抜けた。前日の札幌に続き、中京でも積極的な立ち回りでVエスコート。これでCBC賞は逃げた馬が20年以降の6回で5勝となった。

 ダートで5勝を挙げ、前走の函館スプリントS(4着)から芝に転向。今回は東京の新馬戦(3着)以来の左回りだったが「左回りの手前の替え方だったり、体の使い方が上手でバリエーションが広がった」。見守った伊藤大師も「前回、32秒台(前半3F)を馬なりで行けたのはダテではなかった。芝も全然気にしていなかったので、あとは左回りを証明するだけだった」と勝利をかみしめた。

 今後は生まれ故郷オーストラリアのG1で芝の世界最高賞金(総額2000万豪ドル=約19億円)を誇るジ・エベレスト(10月18日、ロイヤルランドウィック)に参戦するプランもある。「海外を含めて選択肢が増えた。いろいろ考えたい」と見据えた。南半球生まれで成長も半年遅れ。その分、伸びしろはたっぷりある。芝砂兼用の二刀流ホースが、ワールドワイドに活躍の場を広げていく。

 ◆インビンシブルパパ 父シャラー 母シュワイムサ(母の父キャンフォードクリフス)21年9月17日生まれ 牡4歳 美浦・伊藤大厩舎所属 馬主・迫田三果子氏 生産者・豪州のアローフィールドグループ 戦績10戦6勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億2160万9000円。馬名の由来は無敵のおとうさん。
(C)スポーツニッポン