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【函館記念】マコトヴェリーキー好感触!遅咲き良血開花の時 2馬身遅れも稽古より実戦型

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函館ウッドチップコースで追い切ったマコトヴェリーキー(撮影・千葉茂)
 サマー2000シリーズ初戦となるハンデ重賞「第61回函館記念」の最終追いが25日、函館競馬場で行われた。今年出走したG2で3、2着と惜敗続きのマコトヴェリーキーは北村友を背にWコースで併せ馬。先行した僚馬に遅れはしたがしっかり負荷をかけられ、上々の動きを見せた。初めての当地で重賞初制覇を飾ればオルフェーヴル産駒はJRA全10場重賞制覇となる。

 雲一つない快晴の函館競馬場。マコトヴェリーキーは北村友を背にWコースで僚馬エラトー(4歳3勝クラス)と併せ馬を行った。完歩の大きいフットワークから徐々にペースを上げると直線はしっかり負荷をかけられ、5F65秒6〜1F12秒6をマーク。1秒以上追走した分、約2馬身遅れたが元々、稽古より実戦型。見た目に派手さはなくても心配無用だ。鞍上は「追い切りは動かないので遅れたけど、コンディションは良さそう」と感触を伝えた。

 今年の重賞2戦が好内容。前々走の京都記念は道中で内ラチ沿いを通った馬が有利だった展開の中、外々を回して3着。黒野助手は「ジョッキーは4角の接触がなければ勝ち負けだったと言っていました。スピードが乗るまで時間を要するので接触で外に膨らんだのは痛かった」と振り返る。前走の阪神大賞典は好位イン追走から2周目の向正面で早めに先頭に立ち、見せ場十分の2着。「体を絞って目イチに仕上げた。キッチリ賞金を加算できたのは大きかったし、幼かった以前と比べて精神面や肉体面はだいぶ良くなっている」と成長に目を細めた。

 前走後は舞台設定や疲労度などを考慮して、早くから条件が合いそうな函館記念に照準を合わせた。栗東でしっかり体をつくり、今月中旬に函館入り。久々でも態勢は整った。黒野助手は「右回りの直線平たんは合うしハンデ57キロも許容範囲。長くいい脚を使えるので、そこを生かしてスムーズに立ち回りたい」とダービージョッキーとなって函館に帰ってきた鞍上に託す。

 母マコトブリジャールは函館と同じ洋芝である札幌の16年クイーンSなどキャリア終盤の6歳時に重賞を2勝した。初タイトル獲得へ、遅咲きの良血が本格化の時を迎えようとしている。

 《オルフェーヴル産駒JRA全10場重賞Vなるか》マコトヴェリーキーと同じオルフェーヴル産駒は函館を除く9場でJRA重賞計31勝を挙げている。同産駒は函館の重賞に5頭が出走し、函館記念の3着(20年&21年バイオスパーク)が最高着順。同産駒が勝てばオルフェーヴルは種牡馬としてグレード制導入の84年以降、12頭目のJRA全10場重賞制覇となる。
(C)スポーツニッポン