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【ヴィクトリアM】アスコリピチェーノ自在性発揮!高いスピード絶対値

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アスコリピチェーノ
 3連単150万馬券が飛び出した先週NHKマイルCと同舞台で古馬マイル女王を決める争い。「第20回ヴィクトリアマイル」は順当決着か、それとも波乱か。展開を予想の切り口に、的中に迫る。芝は前半3週の最内Aコースから3メートル外側のBコースへ。これがどう影響するか。「展開王」担当の大阪本社・新谷尚太は8枠17番アスコリピチェーノを猛プッシュだ。

 展開を読む前に、まず馬場状態が読みづらかった。土日いずれも傘マークが出ていた週初めから予報が変わり、当初の見込みより雨量が少なくなりそう。土曜は降水確率が高くなっているが早めに雨が上がり、その後は徐々に乾いていく。先週土曜のエプソムCはセイウンハーデスが、やや重で1分43秒9のコースレコードを樹立。良馬場に回復した翌日のNHKマイルCはパンジャタワーが中団の外から差し切り、1分31秒7で駆け抜けた。東京芝は先週までの6日間で使用した最内AコースからBコース(3メートル外側に仮柵を設置)へ。内ラチ沿いの傷んだ部分がカバーされ、速い時計を求められる。

 ◎はアスコリピチェーノに決めた。年長世代と初対戦でハンデ55・5キロを背負った昨秋初戦の京成杯AHを1分30秒8の好時計で制したように元々、スピードの絶対値が高い。サウジアラビアに遠征した今季初戦の前走1351ターフスプリントは持ち味の機動力をフルに生かしたレース運び。道中3番手から4コーナーで2番手に取りつき、直線はウインマーベルとの叩き合いの末、頭差で勝ち切った。1351メートルへの起用はキャリア8戦目で最短距離。乾いた芝で結果を出し、改めて高速決着への対応力を示した。

 展開を読むとアリスヴェリテは近走のレースぶりから何が何でもハナヘ…という印象が薄い。あくまでも他馬の出方次第。多頭数のG1でも激しい先行争いはなく、すんなり隊列が決まる。前半3F通過はNHKマイルC(33秒4)ほど速くはならず、34秒前後と平均ペースで流れる。

 過去10年を振り返ると良馬場が8回、やや重が17年と18年の2回。逃げ切りと極端な追い込みVはなく、勝ち馬10頭の上がり3F平均は33秒23となっている。道中どのポジションにいても勝ち切るには速い脚が必要。その気になれば位置を取れて、控えたら控えたで差して来られる自在性は強みになる。内でごちゃつくリスクが軽減される…と考えれば17番枠もいい方に出そう。舞台は昨年NHKマイルC2着(14番枠)で経験済み。一昨年阪神JF以来のG1獲りが見えた。
(C)スポーツニッポン