2023年高松宮記念(G1)特集

中京11R/芝1200m/(国際)(指)
2022高松宮記念_ナランフレグ

出走予定注目馬

同舞台で行われたシルクロードSでは上がり最速となる3F32秒9の末脚を繰り出して、重賞3勝目をゲット。昨年のスプリンターズSでは2番人気に推されるも、内枠有利の馬場状態で不完全燃焼の5着に終わった。悲願のスプリントG1制覇へ、もう負けられない。

牝5 栗東・武英智 厩舎
メイケイエール

池添騎手が折り合い重点にレースを教え込み、昨年はシルクロードS、京王杯SC、セントウルSと重賞3勝。近2戦こそひと息でも潜在能力は最上位。当舞台のレコードホルダーとして、快速自慢達を迎え撃つ。

一昨年のスプリンターズSでは快速牝馬レシステンシアを圧倒。その後に挑戦した香港スプリントで落馬事故に巻き込まれ、長期休養を余儀なくされたが、千二では3戦3連対と底を見せていない点は大きな魅力。長期休養明けでも侮れない。

前走のオーシャンSを快勝。中京競馬場のコース適性がどうかだが、強靭な末脚だけではなく好位付けできる先行力を持ち合わせていることが同馬の強み。充実一途の今ならG1でも有力候補と言えるだろう。

牡7 美浦・宗像義忠 厩舎
ナランフレグ

前走のオーシャンSは+15キロという馬体重が示すように、万全の仕上げではなかった。くわえて、59キロの斤量を背負わされていたのだから、9着惨敗も評価を落とす必要はさほどない印象。昨年同様、ロスなく立ち回ることができれば…。

他では、昨年のスプリンターズS2着馬ウインマーベル。前哨戦のシルクロードSでは7着と振るわなかったが、スプリント重賞での実績は上位。昨年の京阪杯を制したトウシンマカオも侮れない存在。前走のシルクロードSでは先行馬有利の流れで手応えほど弾けなかっただけ。決して力負けではない。阪急杯でまさかの7着に終わったグレナディアガーズだが、ステップ仕様の仕上げでやや太め残りだった印象。当日までにひと絞りあれば見直せる。

高松宮記念(G1)出馬表

馬名性齢重量騎手
1トゥラヴェスーラ牡858丹内祐次
2ウォーターナビレラ牝456吉田隼人
3キルロードセ858和田竜二
4ダディーズビビッド牡558秋山真一郎
5メイケイエール牝556池添謙一
6ナランフレグ牡758丸田恭介
7ヴェントヴォーチェ牡658西村淳也
8ロータスランド牝656岩田康誠
9ディヴィナシオン牡658松本大輝
10オパールシャルム牝656武藤雅
11ピクシーナイト牡558戸崎圭太
12アグリ牡458横山和生
13ファストフォース牡758団野大成
14トウシンマカオ牡458鮫島克駿
15ナムラクレア牝456浜中俊
16グレナディアガーズ牡558岩田望来
17ボンボヤージ牝656川須栄彦
18ウインマーベル牡458松山弘平

前哨戦・重賞結果

2023.01.29 中京11R 芝1200m 15頭 晴 良
シルクロードS

1着 ナムラクレア (2人気)
2着 ファストフォース (10人気)
3着 マッドクール (1人気)
2023シルクロードS_ナムラクレア

2023.02.26 阪神11R 芝1400m 16頭 曇 良
阪急杯1着優先出走

1着 アグリ (2人気)
2着 ダディーズビビッド (3人気)
3着 ホウオウアマゾン (6人気)
2023阪急杯_アグリ

2023.03.04 中山11R 芝1200m 16頭 晴 良
オーシャンS1着優先出走

出走予定馬の「調教後の馬体重」

出走予定馬の「調教後の馬体重」は下記となります。

馬名馬体重計量日計量
場所
前走
馬体重
アグリ5003/22(水)栗東496
ウインマーベル4803/22(水)美浦480
ヴェントヴォーチェ5243/23(木)栗東514
ウォーターナビレラ4803/22(水)栗東486
オパールシャルム4963/23(木)美浦486
キルロード5083/22(水)美浦508
グレナディアガーズ4763/22(水)栗東474
ダディーズビビッド5203/22(水)栗東514
ディヴィナシオン4863/22(水)栗東472
トウシンマカオ4703/23(木)美浦466
トゥラヴェスーラ5103/22(水)栗東496
ナムラクレア4823/23(木)栗東472
ナランフレグ5103/23(木)美浦498
ピクシーナイト5343/22(水)栗東528
ファストフォース5283/23(木)栗東526
ボンボヤージ4403/23(木)栗東446
メイケイエール4883/23(木)栗東477
ロータスランド4943/23(木)栗東478
  • 馬体重の数値は「kg」。
  • 開催場以外で計量した競走馬については、計量後に開催場へ「輸送」しています。
  • 馬体重は、「調教」「輸送」「飼付」「排糞」等により、常に大きく変動します。
  • 上記馬体重は、あくまでも計量時のデータであり、レース当日の馬体重とは異なります。
  • レース当日に発表する馬体重は、発走時刻の概ね70分前に計量しています。
  • 前走が海外の競馬であっても馬体重を計量している場合には、「前走馬体重」を表記しています。

詳細については、JRAのHPをご確認ください。

高松宮記念プレレーティング

馬名2022年度
JPN
ランキング
2023年度
レーティング
最高値
2023年
レーティング該当レース
(2022年該当レース)
アグリ110 M阪急杯1着
ウインマーベル114 S(スプリンターズS2着)
ヴェントヴォーチェ109 S110 SオーシャンS1着
(キーンランドC1着)
ウォーターナビレラ111 M(桜花賞2着)
オパールシャルム100 S(福島テレビOP1着)
キルロード113 S(高松宮記念3着)
グレナディアガーズ114 M(阪神C2着)
ダディーズビビッド107 S,M109 M阪急杯2着
(オーシャンS4着
安土城S2着
信越S1着)
ディヴィナシオン105 SオーシャンS2着
トウシンマカオ113 S106 SシルクロードS4着
(京阪杯1着)
トゥラヴェスーラ112 S,M(阪急杯2着
高松宮記念4着)
ナムラクレア110 M110 SシルクロードS1着
(桜花賞3着)
ナランフレグ114 S(高松宮記念1着)
ピクシーナイト
ファストフォース106 S111 SシルクロードS2着
(セントウルS2着)
ボンボヤージ
ホープフルサイン101 S104 S淀短距離S1着
(シルクロードS4着)
メイケイエール111 S(セントウルS1着)
レディバランタイン
ロータスランド109 S106 M京都牝馬S3着
(高松宮記念2着)

【プレレーティング表の見かた】
(1)レーティングとは、競走馬の能力を示す客観的な指標となるもので、着差・負担重量・過去の勝馬との比較などをもとに、国際的に統一された基準により、数値化したものです。
(2)ここに示すプレレーティング表は、登録各馬が本年度のレースで獲得した最高値(原則として、G1・Jpn1競走は6着まで、その他の重賞・オープン競走は4着までが対象)と、昨年度のJPNサラブレッドランキングの数値を掲載しています。
(3)空欄の馬は、上記(2)の基準を満たしていない馬です。
(4)レーティングに付随するアルファベット(SMILE)は、そのレーティングを獲得したレースの競走距離を示すもので、区分は以下のとおりです。
S 【Sprint】 1,000m-1,300m [1,000m-1,599m(CAN/USA)]
M 【Mile】 1,301m-1,899m [1,600m-1,899m(CAN/USA)]
I 【Intermediate】 1,900m-2,100m
L 【Long】 2,101m-2,700m
E 【Extended】 2,701m-
※詳細については、JRAのHPをご確認ください。

高松宮記念(G1)歴代優勝馬

2022.03.27 中京11R 芝1200m 18頭 晴 重
高松宮記念

ナランフレグ
単勝 27.8倍 (8人気)
1:08.3 (33.9)
丸田恭介騎手
牡6 美浦・宗像義忠厩舎
2022高松宮記念_ナランフレグ

2021.03.28 中京11R 芝1200m 18頭 雨 重
高松宮記念

ダノンスマッシュ
単勝 6.0倍 (2人気)
1:09.2 (34.3)
川田将雅騎手
牡6 栗東・安田隆行厩舎
2021高松宮記念_ダノンスマッシュ

2020.03.29 中京11R 芝1200m 18頭 晴 重
高松宮記念

モズスーパーフレア
単勝 32.3倍 (9人気)
1:08.7 (34.5)
松若風馬騎手
牝5 栗東・音無秀孝厩舎
2020高松宮記念_モズスーパーフレア

2019.03.24 中京11R 芝1200m 18頭 晴 良
高松宮記念

ミスターメロディ
単勝 7.8倍 (3人気)
1:07.3 (33.6)
福永祐一騎手
牡4 栗東・藤原英昭厩舎
2019高松宮記念_ミスターメロディ

2018.03.25 中京11R 芝1200m 18頭 晴 良
高松宮記念

ファインニードル
単勝 5.5倍 (2人気)
1:08.5 (34.5)
川田将雅騎手
牡5 栗東・高橋義忠厩舎
2018高松宮記念_ファインニードル

データ分析

脚質

脚質成績勝率連対率3着内率
逃げ1-0-1-810.0%10.0%20.0%
先行4-3-3-2810.5%18.4%26.3%
差し4-6-6-664.9%12.2%19.5%
追込1-1-0-472.0%4.1%4.1%

人気

人気成績勝率連対率3着内率
1番人気2-1-2-520.0%30.0%50.0%
2番人気2-4-0-420.0%60.0%60.0%
3番人気2-1-3-420.0%30.0%60.0%
4番人気1-0-1-810.0%10.0%20.0%
5番人気1-1-0-810.0%20.0%20.0%
6-9番人気2-2-0-365.0%10.0%10.0%
10番人気以下0-1-4-840.0%1.1%5.6%

枠番

枠番成績勝率連対率3着内率
1枠1-0-0-195.0%5.0%5.0%
2枠3-2-1-1415.0%25.0%30.0%
3枠2-1-0-1710.0%15.0%15.0%
4枠0-2-4-140.0%10.0%30.0%
5枠1-1-3-155.0%10.0%25.0%
6枠1-1-0-185.0%10.0%10.0%
7枠1-1-1-263.4%6.9%10.3%
8枠1-2-1-263.3%10.0%13.3%

前走着順

前走着順成績勝率連対率3着内率
1着4-6-1-2311.8%29.4%32.4%
2着3-2-2-2011.1%18.5%25.9%
3着0-0-1-170.0%0.0%5.6%
4着1-0-1-108.3%8.3%16.7%
5着1-1-2-107.1%14.3%28.6%
6-9着1-0-2-312.9%2.9%8.8%
10着以下0-1-1-380.0%2.5%5.0%

ステップレース

レース成績勝率連対率3着内率
シルクロードS4-2-1-2313.3%20.0%23.3%
香港2-0-1-622.2%22.2%33.3%
阪急杯3-2-3-386.5%10.9%17.4%
オーシャンS1-2-5-541.6%4.8%12.9%
その他0-4-0-280.0%12.5%12.5%

年齢

年齢成績勝率連対率3着内率
4歳馬3-2-3-307.9%13.2%21.1%
5歳馬4-3-3-368.7%15.2%21.7%
6歳馬2-5-3-334.7%16.3%23.3%
7歳上1-0-1-501.9%1.9%3.8%

所属

所属成績勝率連対率3着内率
関東馬2-3-5-443.7%9.3%18.5%
関西馬7-7-5-1045.7%11.4%15.4%
外国馬1-0-0-150.0%50.0%50.0%

性別

性別成績勝率連対率3着内率
牡馬・セン馬9-5-7-1017.4%11.5%17.2%
牝馬1-5-3-481.8%10.5%15.8%

騎手

順位騎手成績勝率連対率3着内率
1福永祐一2-0-1-525.0%25.0%37.5%
2川田将雅2-0-0-528.6%28.6%28.6%
3岩田康誠1-2-1-511.1%33.3%44.4%
4幸英明1-1-0-320.0%40.0%40.0%
5M.デムーロ1-0-1-514.3%14.3%28.6%
6丸田恭介1-0-0-325.0%25.0%25.0%
7松若風馬1-0-0-150.0%50.0%50.0%
8パートン1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
9松山弘平0-2-0-40.0%33.3%33.3%
10酒井学0-1-1-50.0%14.3%28.6%

調教師

順位調教師成績勝率連対率3着内率
1安田隆行2-0-1-720.0%20.0%30.0%
2音無秀孝1-1-2-216.7%33.3%66.7%
3上原博之1-1-0-320.0%40.0%40.0%
4藤原英昭1-0-1-320.0%20.0%40.0%
5宮徹1-0-0-150.0%50.0%50.0%
5宗像義忠1-0-0-150.0%50.0%50.0%
7藤岡健一1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
7高橋義忠1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
9オサリバン1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
10梅田智之0-2-0-20.0%50.0%50.0%

馬主

順位馬主成績勝率連対率3着内率
1西山茂行1-1-0-416.7%33.3%33.3%
2ゴドルフィン1-0-0-910.0%10.0%10.0%
3ダノックス1-0-0-325.0%25.0%25.0%
3キャピタルS1-0-0-325.0%25.0%25.0%
5小林祥晃1-0-0-150.0%50.0%50.0%
6Gフィールズ1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
6N.ヨン1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
6ロードHC1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
6中辻明1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
6村木克成1-0-0-0100.0%100.0%100.0%

生産者

順位生産者成績勝率連対率3着内率
1ケイアイF2-0-0-250.0%50.0%50.0%
2桜井牧場1-1-0-320.0%40.0%40.0%
3ダーレーJF1-0-0-910.0%10.0%10.0%
4ヤナガワ牧場1-0-0-325.0%25.0%25.0%
5Alpha Delta1-0-0-233.3%33.3%33.3%
6坂戸節子1-0-0-150.0%50.0%50.0%
7Bell Tower1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
7バンブー牧場1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
9ノーザンF0-3-2-240.0%10.3%17.2%
10清水牧場0-2-0-20.0%50.0%50.0%

種牡馬

順位種牡馬成績勝率連対率3着内率
1アドマイヤムーン2-2-1-618.2%36.4%45.5%
2キングカメハメハ1-2-0-512.5%37.5%37.5%
3ダイワメジャー1-1-1-126.7%13.3%20.0%
4ロードカナロア1-0-2-710.0%10.0%30.0%
5サクラバクシンオー1-0-0-614.3%14.3%14.3%
6Speightstown1-0-0-325.0%25.0%25.0%
6ゴールドアリュール1-0-0-325.0%25.0%25.0%
8Scat Daddy1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
9ディープインパクト0-2-1-110.0%14.3%21.4%
10アドマイヤコジーン0-1-0-70.0%12.5%12.5%

※過去10年の高松宮記念集計

レースガイド

■深い歴史と伝統を持つ中京のG1

近年は春競馬の本格的な幕開けを告げるスプリントG1として定着しているが、歴史は古く1971年より高松宮宣仁親王から優勝杯を賜与されたことに由来する「高松宮杯」が前身(それ以前は1967年~1970年に中京大賞典として施行)。オールドファンには通称「宮杯」での馴染みも深く、中京競馬場において最も格式が高いレース。もちろん馬券の売り上げも1番を誇り、競馬場を代表するレースである。

過去優勝馬にはハイセイコー、ハギノトップレディ、ハギノカムイオーなど名馬がおり、1984年のグレード制導後には「芦毛の怪物」オグリキャップ、「名脇役」のナイスネイチャやマチカネタンホイザと言った個性派がこのレースを制し伝統を作り上げてきた。

そして1996年の距離体系整備に伴い、従来の芝2000mより芝1200mに変更されると同時にG1に昇格。4大競馬場である東京・中山・京都・阪神以外で施行される初のG1レースとしてリニューアルした。その後、1998年にレース名が「高松宮記念」に変更され、2000年にそれまでの5月から3月に施行時期が繰り上げられた。近年、2011年には世界各国のスプリント戦をまたにかけて争われる「グローバルスプリントチャレンジ」の第2戦として加わり、2012年より中京競馬場の新コースでの開催を経て、現在の形に至る。

その間も本競走で数々の記録を残した馬も多い。デビュー7ヶ月のG1馬フラワーパークや世界的超良血馬キングヘイロー、安藤勝己騎手JRA初G1制覇となったビリーヴ、連覇を果たしたキンシャサノキセキなど。そして日本だけでなく香港G1をも制した世界のロードカナロア。歴代優勝馬たちは他のG1と比べても見劣りしないレースである。

なお2012年より新コースとなり、小回り平坦コースから、400mを超える直線および急勾配の坂があるコースへと変貌を遂げた。以前は逃げ・先行が有利だったが、実力馬が本来の力を十分に発揮出来るコースとなった。本競走もさらに白熱した展開が期待でき、今後もより魅力的なG1レースとなっていくに違いない。